赤鯱新報

鈴木陽人「自分たちが1年間やってきたことが今日はみんなで出せたかなと思う」

■高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023 WEST 第21節
2023年11月26日 11:00 KickOff/トヨタスポーツセンター 第2グラウンド
名古屋グランパスU18 2-1 横浜FCユース
得点者:61分 岩崎亮佑(横浜FC)85’オウンゴール(名古屋)90+5’杉浦駿吾(名古屋)
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〇鈴木陽人選手
Q:劇的な勝利でしたが、苦しい試合でした。前になかなかボールがうまく運べないような。
「今週は自分はずっと練習でもフォワードやっていて、最近は中央からの攻めだったりとかがあまりなくて、だから自分がそこの潤滑油になるというか、良くするというか。自分がボールをもって組み立てることにもかかわりながら前で仕事するというのを今週やってきて、でもプレミアになると相手の守り方だったりとかに苦戦して、あまり効果的にディフェンスと中盤の間で受ける回数が少なかったりして。それが効率良く運べなかった理由かなとは思うんです。その中でも逆転したっていうのは本当に大きくて、自分たちが1年間やってきたことが今日はみんなで出せたかなと思うので。良かったかなと思います」

Q:苦しい中で何かを変えようと、まず最初に手をつけた部分は。
「片方のボールサイドに寄って受けるよりは、自分は両サイドに行って少しでも相手のマークを自分が集めたり、自分が受けて逆サイドに展開したり。そういう部分で少しでも味方がボールを優位に運べたらと思って、自分はボールサイドに寄るようにして。そこで効率良くやれるようになった感と思います」

Q:押し込まれてクリアだけになったりする時間も長かったと思います。焦れる気持ちはありませんでしたか。
「いつもだったら自分は攻撃のことだけを考えてしまったりとか、クリアがこのあたりに来たら自分が仕掛けられるなって思ったりするんですけど、今日ホーム最終節ということもあって、自分のためだけじゃなく味方のためだったり、チームのために犠牲心をもって働くことができたからこそ、自分としてはその展開もあまりネガティブに感じなかったですし、回されていることだったり、クリアだけしかできていなかったことにも別にネガティブにならず、それなら自分がボールを前から追えばいいや、セカンドを拾えばいいやって、ポジティブにも思うことができたので。焦れずに戦えたかなと思います」

Q:確かに今日は終盤になればなるほど相手を追いかける姿が増えたように思えていました。そういった責任感のある走りだったのですね。
「そうですね。今日は自分の意思としても、自分が何かをするってよりも、本当にこのチームに何かを残すためにって、今日だったら勝ってプレミア残留が決まりましたけど、そういうものを残すために。犠牲心をもって、自分が何かするよりも、チームのために今は何が必要で、どこで守備をしなきゃいけないかとか、自分の役目を果たせたかなっていう風に思います」

Q:後半のアディショナルタイムでの逆転劇は見事でした。今日のチームを見ていて思ったことは。
「今週の練習は先週のプレミアのスタメン組やプリンスに出ている組だったりと、チーム分けは分かれやっていて、でも誰が出てもおかしくないような状況、今日のプレミアの舞台に誰が出てもおかしくない状況で練習はやれていました。実力差だったりもなく、本当に拮抗していて、良い競争環境を作れたからこそ、今日の戦いでは今週やってきた練習の強度や自分たちのこの試合にかける思いも存分に出たかなって思います。普段から古賀さんが『練習=ゲームだ』って言ってくれるので、そこがほんとに体現できたかなっていう風に思います」

Q:リーグ戦は残り1試合ありますが、ホームは最終節で終了後には締めくくり感も少し感じることがありました。
「まあ、自分にはまだそういう感覚はそんなになくて、勝ったことに対してすごく嬉しいですし、ほっとした気持ちは、ま、あるんですけど。次の試合で自分たちが目指しているのは、より高い順位に行くことで、決してここで満足してはいけないと思うし、みんなもたぶん満足していないと思います。ここからもうひとつ勝って、今週と来週で勝点6を必ず取ることを意識してやりたいです」

Q:このところはFWというか、トップ下というか。今までとは違うポジションをやるようになりました。自分のプレーの幅を広げる意味でも大事なチャレンジかなと思いますが、手応えはいかがですか。
「普段だったらサイドに張って仕掛けることだったり、サイドに張りながらたまに中行って仕掛けることが多いと思うんですけど、代表の時もトップ下はやらせてもらっていて。そこで感じるのは、やっぱりサイドだと180度見えるところが、内側だと360度になって難しさもあるんですけど、逆にそこでターンできた時やチャンスを作れた時 喜び、自分が思う楽しさだったりがトップ下でも見つけられたかなって思うので。明確にトップ下っていう形ではないですけど、自分の武器を出すためには、やっぱりボールにかかわりながらだと思うので、ここでもやっていくこと。あとは決めるところを決める作業は、ゴール前で仕事をできる選手が一番の価値が高い選手だと思うので、そこにもっと磨きをかけるだけかなって思います」

Q:このチームでやれるのもあと1試合です。次の試合をどういう試合にしたい、どういう戦いにしたいと思いますか。
「何かこう、綺麗なプレーだったり、自分たちが綺麗に勝とうとするんじゃなくて、ほんとに今まで応援してくださった方々だったりとか、自分は10年間このクラブにいますから、支えてくださったスタッフ、両親も含めた家族にほんとに感謝の気持ちを持って。さっきも言いましたけど、自分が何かをするよりも、ほんとにチームのために走って、チームのために戦って、後輩たちにより良いステージで戦ってもらいたいと思いますし、良い基準で戦ってもらうために、まずは自分が見せられればなって思います」

reported by 今井雄一朗

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