赤鯱新報

鈴木陽人「ボールが来ない時でも、自分としては工夫がもう少しできたかなっていうのは感じます」

□第47回 日本クラブユースサッカー選手権大会 (U-18) 東海大会 プレミア・プリンストーナメント 1回戦
5月28日(日)14:00キックオフ 磐田市スポーツ公園 ゆめりあサッカー場
名古屋グランパスU-18 1-0(前半0-0、後半1-0)清水エスパルスユース
得点者:54’那須奏輔(名古屋)
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鈴木陽人
〇鈴木陽人選手
Q:自分のコーナーキックから決勝点が生まれました。ひとつ結果は出せたのかなと思いますが。
「前半にも自分が決めるチャンスだったりはありましたし、後半にも2回ぐらい決めるチャンスがありました。自分のポジションっていうのはやっぱり攻撃のところでクオリティを出して、結果を求められるところだと思うんです。そこはプレースキックのところでも、結果というか自分がアシストできたということは成果として挙げてもいいと思うんですけど。その他の決めきるところだったりは、もっと思いっきりというか、勢いをもってシュートだったりに行かないとダメで。これは自分の良さでもあるんですけど、相手を見すぎてしまうというところがあるんです。そこで思いっきり、『もう、ここのコースに決めて打つ』とか、そういうアイデアも逆に大事なのかなっていうのは、今日の試合でも改めて感じました。そこはもっと練習のところからやっていかなきゃいけないです」

Q:相手を見すぎてしまうのは、特に前半がそうでしたね。 ただ前半は前線にボールが回ってくることが少なかったと思いますが。
「たぶん、みんなの焦りも少しあって、普段なら湊真とか(岡本)大和のところからボランチを経由して、自分のところにロングボールとか。湊真に1回戻したところで、湊真から外でパスをもらうとかが多いと思うんですけど、ちょっとみんなそこが見えてないっていう時間も少しあって。けっこう自分のところにボールが来ないっていう状況はありました。それは練習でも課題にしてるんですけど、そうやってボールが来ない時に、自分に何ができるか。そうなればやっぱり、自分がボールを持っているときにクオリティを出せば出すほど、相手のマークは自分に2~3枚ついてくると思いますし、それでアクションを起こすことによって、(池間)叶とかが空いてくると思う。そこは自分の犠牲心というか、誰かのために走るというのも必要かなって思うので。ボールが来ない時でも、自分としては工夫がもう少しできたかなっていうのは感じます」

Q:池間選手とのコンビネーションも、試合の中でどんどん良くなっていった気がします。

「そうですね、叶はシーズン初めの頃はAチームにいて、スタメンで自分と組んでいました。やっぱり左利きで良いキックも持っていますし、オープンにボールを置けるってところもあるんで、そこは自分も理解してるところだったんですけど。今日の前半のところは叶がケガ明けて久しぶりってところもあって、ちょっと合わないところもあったんですけど。後半からは自分のところを叶がよく見てくれるようになって、そこは自分と合わせることができたかなっていう風に思います。ただそれをゴールに直結できたかっていうとそうではないので、左サイド2枚でゴールまで直結できるぐらいダイナミックさだったり、勢いを持てたら、もっと相手の脅威になれたかなって思います」

Q:後半の方が左サイドの突破もそうですし、全体的な攻撃もうまくいき始めた気がします。どういう変化があったのでしょうか。
「自分がみんなに言った事としては、セカンドボールを拾った後に、自分のところと叶のところは見ておいて、とは(内田)康介であったり、(野田)愛斗には言いました。セカンド拾った後というのはけっこう、相手が集結していますし、自分がそこで先手を取れば取るほど、自分がフリーで外で受けられるので。叶もそれを予測して、オーバーラップだったりとか、インナーラップもできるかなっていう風には思うので、(湊真)やオサ(長田涼平)が競った後のセカンドボールのその後は、自分のところを見といてと。ハーフタイムになった時にみんなに言っておいたので、そこは意識してくれたのか、FWにつけてからとかのパスも多かったですし、それはみんなが意識してくれたことで、自分の方に来たかなっていうのは思いますね」

Q:しかし最後の決定機は持ちすぎましたね…(笑)。
「はい(苦笑)。左足で振り抜けばよかったんですけど。それこそあれもちょっと相手を見すぎてしまって、『うわ、来そうだな』って思って、何ならスライディングとかで滑ってくれるかなと思って切り返したら、それを読まれていて、という感じでした。ああいうのも、やっぱり思いきりを持って振り抜けたりすると、また結果も出てくるのかなと思います」

Q:あの切り返しはGKを抜きに行ったのですか。それとも切り返してシュートを狙ったのですか。
「切り返して、ずらしてそのままシュートと思ったんですけど、キーパーもそこからの反応が速くて」

Q:あれは決定機でしたから、決まっていれば2ー0で、その後にかなり攻め込まれたのでヒヤヒヤしたところもあったのでは。
「そうっすね(苦笑)。自分が決めていれば楽に運べる展開だったので、自分の決めきる力というところを伸ばすこともそうですし、もうちょっと自分に違うアイデアだったりもあったと思うので。じゃあ浮かすことだったりとか、逆に少し縦に行って持ち込んで、キーパーに2対1を作って中に流してそのまま無人のゴールだったりとか。そういう焦りは、ゴール前だからこそ冷静にアイデアを出していければ、もっといろいろな得点シーンが自分も含めて生まれたのかなっていうのは思いますね」

Q:とにかく今日は勝ちましたし、クラブユース選手権の第一関門を突破することもできました。結果に対する捉え方はいかがでしょうか。
「率直に嬉しいというのが大きいですし、やっぱり自分個人としてはジュニアの頃からグランパスでやってきて、東海のチームには負けたくないっていう強い思いがあるので。そこでまずひとつ勝てたことは、チームの成果でもありますし、自分のコーナーキックから入った得点でというところも、良かったかなと思います」

reported by 今井雄一朗

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