赤鯱新報

【U-18ミニインタビュー】西森悠斗「自分が中心に、チームを勝たせられる存在になっていきたい」

西森悠斗

今季のトップチーム2種登録選手が先だって発表され、新高校3年生の杉浦駿吾と西森悠斗、そして新高校2年生の森壮一朗が晴れてJリーグ公式戦への“出場権”を得ることとなった。今回はまだリハビリ中の杉浦を除く2名のミニインタビューを敢行、プレミアリーグ開幕間近というタイミングも含め、俊英たちの現状をチームのことと共に聞いた。まずは中盤のリンクマンとしての活躍が期待される西森悠斗から。沖縄でのトップチームキャンプにも参加した西森兄弟の双子の兄は、思わぬ形で夢が膨らむこととなった新たなシーズンに向け、どのような気持ちで日々を過ごしているのか。

Q:まずは2種登録の話を聞いたのはいつ頃でしたか。
「先月のミズノカップの1日目が終わった後にスタッフから言われて。まだその時は他の人には言えなかったんですけど、けっこう早めに知ってはいたって感じです。正直、トップチームのキャンプにも最初は行く予定じゃなかったので、2種登録されるって言われた時には驚きましたし、その時のチャンスを掴めたのかどうかは自分でもわかんないです。でも、キャンプに行けたことで2種登録をされることになったので、そこは良かったかなと思いました」

Q:期間的には短かったですが、トップの練習に集中的に参加した経験はどんなものになりましたか。
「去年は1回だけしかトップの練習には参加したことなかったので、最初は緊張もあって、通用するのかなとかいう気持ちもあったんですけど。何回か練習する中で、トレーニングマッチにも出て、自分のストロングも通用する部分があったので、自信はちょっと深めていけたかなっていうのはあります」

Q:トップの練習に参加して、表現しようと思っていた自分の良さ、持ち味はどういう風にとらえていましたか。
「フィジカル的なところでは特徴が出せるタイプではないので、ボールにかかわって、隙があったらどんどん前に出ていって、より高い位置で攻撃の起点になるという部分を出そうと思っていました。キャンプのトレーニングマッチの時とかには、そういうチャンスの起点になるという部分は何回か出せたので、そこは表現できたかなと思います」
西森悠斗
Q:確かにだんだん動きが良くなっていったというか、スムーズになっていった感じはありましたね。スピード感にも慣れたところも?
「はい。最初はトレーニングマッチも社会人が相手だったりで、寄せのスピードがユースよりもひとつ速くて慣れない部分もあったんですけど。やっていくうちにそれもだいぶ意識するようになって、より相手に捕まりにくい位置に立つことだったりを意識して、それがいま、ユースの練習や試合でも活きてきているのかなと思います」

Q:西森選手はいろいろなポジションをやっているイメージがあります。ボランチ、サイド、前線も。自分はどのあたりが一番得意なポジションと考えているのですか。
「今年のフォーメーションで言ったらシャドーが一番やりやすくて、ウイングバックやボランチでも出られるとは思っています。出られるポジションは多い方が良いとは思うんですけど、シャドーで相手の捕まりにくい位置で受けて、連続でかかわって チームを前進させていくというのが自分がひとつ、特徴を出せる部分だと思うので、シャドーが一番やりやすいなとは思っています」

Q:新しいフォーメーションをやり始めたチームの動き、その中での自分はここまでどうですか。
「去年は4-4-2で、自分はフォワードとかをやることが多くて。個人的には去年のフォーメーションよりも、今年のフォーメーションの方が合ってるなっていうのは感じています。シャドーでプレーで多くかかわることができれば、チームもどんどん前に進めると思うので、去年よりも個人的にはやりやすさは感じてます」

Q:名産大との練習試合のように脩斗選手と並んでプレーすることも増えると思います。こうして近いポジションでプレーするはあまり見たことがなかった気もしますが。
「脩斗の方がフォワードで、自分がサイドみたいなことが多かったんですけど、シャドーになってお互いやってみると、練習とかでも周りから『息合ってるね』とけっこう言われます。自分的には特に息が合っているとは感じてはないですけど、周りから見るとそういう風に見られているところはけっこうあって。でも、確かにやりやすいなっていうのはあります。自分がいてほしいところにいてくれるとか、他の選手よりも特徴がわかっている分、脩斗が持った時にはここにいた方がいいだろうなっていうのは考えられるんで。他の選手よりも近くにいるぶん、やりやすさもあるなっていうのはあります」

Q:特別に息が合っているとは思っていないんですね。
「他の選手と比べてめちゃくちゃ合ってるなっていうのは感じないです。でも特徴は一番わかってるんで」
西森悠斗
Q:脩斗選手の方がよりFW的ですよね。そこはまったく特徴が違うというか。
「脩斗のがキープとかができるタイプで、逆に脩斗と組んでシャドーをやることで、タイプが違うぶんだけいろいろな形で攻撃できるというのもあると思うんです。それを2人でどんどん出していけたらなっていうのはあります」

Q:今後はトップの練習に参加することもあれば、もちろん公式戦に出られる可能性も出てきました。その状況はどう考えていますか。
「2種登録されたからといって、トップの試合に絡める可能性が決まったわけでもないし、今は全然可能性も低いと思うんです。まずはユースの練習で常にアピールし続けて、そういうものがトップの人だったりに話が伝わるとか、見に来てもらった時とかの評価につながると思うので。そこでまたトップの練習参加だったり、トレーニングマッチでのチャンスをもらって、そこで自分の良さを出して。そこで天皇杯だったりルヴァンカップだったりというところから、Jリーグにも食い込んでいけたらなって思っています」

Q:いま現在の自分にとって、トップチームの公式戦に出るというのは、どういう位置づけですか。
「前まではほんとに届かないだろうなっていう夢であったんですけど、今2種登録されて、ちょっと自信というのも出てきていて。まだまだ可能性は低いですけど、達成したい目標にはなっているのかなって思います」
西森悠斗
Q:今は自分の気持ちも前のめりになっているのですね。プレミアリーグの開幕も近づいてきましたが、開幕までの残りの期間で詰めていきたいところ、もっと良くしていきたい部分はどう考えていますか。
「最近になって90分ゲームが増えてきて、自分もそうですし、チームもみんな90分出ることが多くなったことで体力面でも徐々に上がってきていると思います。試合の最初から100パーセントで行って、それを最後まで持続させて相手を圧倒するっていうのこと、自分個人としてもひとつ、相手よりも走るというのは目標にあるんで、そこですね。試合終盤になっても、そこから精度を高めていくことをここから詰めていって、個人としては最後のところで決めきれないっていう課題はあるので、しっかり残りの期間で決めれるように練習したいです。そしてプレミアが始まる時には、去年は少なかったので、チームが1試合でも多く複数得点できるような形にしていきたいなと思います」

Q:個人的な目標はありますか。
「ひとつ、ゴール数の目標として、今年は10ゴールを目標にしています。でも去年が少なかったので今年は10ゴールって目標設定をしたんですけど、三木さんには『もっといけるんじゃない?』って言われたので、10ゴールをひとつの目標として、もっと上を目指してやっていけたらなって思います。でも味方の方が決められる可能性が高いのであれば、それは味方にパスを出しますし、自分がゴールに向かう中で一番良い選択を選ぶかなって感じです」

Q:今年1年を戦っていく中で、自分がどうなっていきたいとか、最終的にどういう姿になっていたい、と思いますか。
「まずは1年間ケガせずに、プレミアリーグだったりクラブユースで1年間を通して出続けるっていうところ。そして最後、後半戦になったら自分がいるからチームが勝てるというか、自分がチームの中心になって、チームを勝たせられるような存在になっているのが一番の理想です」

reported by 今井雄一朗

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