赤鯱新報

【フォトレポート】大敗から得たものは彼らの糧となり、U-18をさらに分厚い集団へと変えていくか。プリンスリーグ東海2023レポート。

少し前の話になるが、6日に行われたプリンスリーグ東海の藤枝明誠戦の模様をお届けする。1年生が主体となったチーム構成で臨んだ一戦はこのスタメンで臨む。

5月6日に行われたプリンスリーグ東海の藤枝明誠戦、名古屋U-18Bは0-5の大敗を喫し、前節の刈谷戦に引き続き守備に課題を残す結果となった。今節は1年生が主体となったチーム構成を余儀なくされ、中学校3年生も数名メンバー入りする中では苦戦は必至ではあったが、それでも選手たちは果敢に闘い、ゴールと勝利を目指し走り続けた。キャプテンマークを巻いた西森脩斗は「もっと突き詰めてやっていかなければ」と語ったが、その表情には悔しさよりも、すでに切り替えて次の戦いへと向かう意思が見えた。
西森脩斗コメント用
立ち上がりからフィジカルに優る藤枝明誠に主導権を奪われ、それでも押し返していた名古屋U-18Bだったが、前線からのプレスになかなか後ろが連動できずにバランスの悪い戦い続いた。相手はロングボールを主体にサイドも広く攻撃を展開し、その対応で守備陣は手一杯に。何とかしのいでいた中で29分にサイドを破られ中央でのヘディングシュートで失点を喫すると、34分にはボランチに入っていた神田龍がファウルを受けた際に左足首を痛めて交代。ボランチにはFWの西森脩が代わって入ったが、ここで前線に迫力が減退したのも痛かった。

0-2で折り返した後半、名古屋U-18Bは巻き返しへの勢いをもって試合へ入って行った。

前半はさらに1失点をシンプルなサイド攻撃から食らい、後半も立ち上がりすぐの6分で失点。ビルドアップもなかなか成立せず、サイド攻撃も不発、カウンターもなかなか出せない厳しい展開の中では交代策もなかなかはまらず、悪循環は続いた。西森脩は前で奪っての攻守を貫くべく周囲を鼓舞し続けたが、度重なる失点で疲労感も増すチームにはなかなか追撃のパワーも出しにくい。センターバックの小室秀太もまた中盤の守備を整備し自分たちのところから安定感を出すべく腐心すたものの、「自分たちの運動量が足りなかったのと、コーチングが足りなくて思ったことが実現できなかった」と唇をかむ。高校3年生を相手に1年生、中学3年生が中心のメンバーでは健闘したとも言えなくはないが、勝負である以上は選手たち自身が納得するわけもない。これを良い経験、高いレベルの体感として次につなげることだけが、この敗戦の活かし方として唯一のものかもしれない。

これでリーグ戦の順位は10チーム中10位で、勝点が同じチームが5つある中でも、やはり失点数が順位に大きく響く成績となっている。リーグ次節は6月24日で、それまでにチームとしての力をどれだけ蓄えられるかはひとつの注目点。その成長を示す戦いをしたいのは、やはり選手たち自身に違いない。

reported by 今井雄一朗

□試合フォト

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