赤鯱新報

名古屋U-18Bのプリンスリーグ残留がかかった一戦に3年生も躍動。リーグ最終節写真レポート。

■高円宮杯 JFA U-18 サッカープリンスリーグ2022東海
12月3日(土)名古屋U-18 B 7-1中京高校(13:00KICK OFF/トヨタスポーツセンター第2G人工芝)
得点者:18’野中祐吾、21’西森脩斗、31’樋口凛人、65’八色真人、74’柳欧治郎、78’黒野崇人79’黒野崇人 ※名古屋のみ
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3年生たちの4ショットもどうぞ。

U-18における“トップチーム”がプレミアリーグで戦い、Bチームがプリンスリーグで戦うという恵まれた環境を維持、いや勝ち取る戦いは、7-1という爽快感あふれる快勝で彩られた。この日はほぼ1~2年生、そしてU-15の選手で構成されたメンバーだったが、柳欧治郎、川口航平、黒野崇人、渡辺桜大の3年生4人もU-18のキャリアの締めくくりに臨み、中でもFWの柳と黒野は交代出場した約20分で計3得点。決定機自体はそれ以上に生み出し、勝利を決定づける仕事をやってのけた。川口はフル出場で最終ラインを引き締め、今季はリハビリ続きだった渡辺も10分間ほどの出場機会を得るなど奮起。2年生の樋口凛人は「3年生に引っ張ってもらった。いつも刺激を受けていた」と話したが、その言葉通りの存在感で、後輩たちにプリンスリーグの舞台をつなげている。今回はその模様を、写真レポートでお届けする。

柳欧治郎
〇柳欧治郎選手
Q:交代出場してすぐに得点、サポーターの皆さんとの約束通りに喜び合えましたね。
「いやあ、約束しちゃったので、やるしかないと(笑)。決められて良かったです。ワンプレーで決められて良かったです」

Q:どのような意識でピッチに入ったのでしょうか。
「相手が3バックということで背後がすごく空くというのはわかっていたので。常に自分の武器は背後への動き出しですし、そこに抜けることは意識していました」

Q:得点の場面はそのスペースにパスが届きました。
「キーパーとの1対1になって、これは決めるしかないと思ったので。決められて嬉しかったですね」

Q:名古屋U-18での3年間はいかがでしたか。
「いろいろ、コロナもあった時期で、試合もなくなりつつあったのですが、最後の集大成としてここでシュート、ゴールを決められたというのは自分としても締めくくれたなと思います」

Q:今日の試合における状況、自分の置かれた状況をふまえて、この1週間の準備はどのような意識だったのでしょうか。
「1週間前に実は体調不良があって、練習もできない状況だったんです。今週になって練習に復帰して、チームがまだ残留していない、残留するためには今日勝たないといけないという状況だったので、自分はFWとしてチームを勝たせる気持ちで練習に挑んでいました」

渡辺桜大
〇渡辺桜大選手
Q:出場時間は少し短かったですが、得点できそうな惜しいシュート?もありました(笑)。
「(笑)。シュートではなかったんですけど、相手のDFを見てボールは来るなと思ったので、そこをカット狙ったらボールがゴールの方に行って(ポストに当たった)、入ったら良かったんですけど(笑)。まあ、良いプレーだったかなと思います」

Q:入っていたら、もっとみんなが盛り上がれたかもしれません。
「そうですね。ちょっと悔しいんですけど、そこでポストに当たったというのはもっと細部にこだわれることなのかなとも思うので。これから練習して、あれが入るような守備を、練習をしていきたいと思います」

Q:名古屋U-18での3年間はいかがでしたか。
「欧治郎も言いましたけど、コロナ禍で始まった3年間で、なかなかチーム全体で練習もできない中で、このレベルの高いグランパスというチームに来て。練習が再開してからは良く取り組むこともできて。最後のシーズンは自分自身、ケガでずっと戦列を離れていて、外から見ることがずっと多かったんですけど、その時も仲間の、例えば凛誓たちが声をかけてくれたり、このプリンスリーグ最終節を目標にリハビリをずっとやってきたので、最後に少しでも出られて、みんなとプレーできて、幸せでした。楽しめました」

Q:今日の試合における状況、自分の置かれた状況をふまえて、この1週間の準備はどのような意識だったのでしょうか。
「僕は完全に練習に入れたのが今週からで。残された時間は少なかったんですけど、そこで何ができるかというのをしっかり考えて、まずは膝のケアを徹底的に、これ以上痛みを出さずに全力でプレーできるようにということを意識していました。身体も全然ベストではないんですけど、それでも自分が何ができるのかを、ベンチからもしっかり見ながらプレーしようということは思っていました。残留も降格もあり得たという中の試合だったんですけど、古賀さんが言うのは『あくまで自分たちは、自分たちがとれる高い順位を狙う』ということで、自分たちが最終節で残された高い順位は6位だったので、そこにどう行けるかということを、1週間チームが目標に掲げて、ひとつになって行けたことがこのような大量得点になって、勝てたんじゃないかなと思います」

川口航平
〇川口航平選手
Q:フル出場でした。どのような思いで試合に臨んだのでしょうか。
「このプリンスリーグというのは、今まで下のリーグから積み重ねてきたことでこの舞台で戦えているということで。本当に、この試合に負けたら降格するのではという戦いの中では、自分たち3年生は後輩のためにもプリンスリーグに残留させないといけないという使命をもって臨んでいました」

Q:前線がしっかり得点を決めてくれる試合の中で、守備はどのような意識でやっていたのでしょうか。
「押し込む時間が長かったので、後ろはしっかりリスク管理をしながら一発のカウンターに備えていました。1失点はしましたけど、最後まで集中してやれたと思います」

Q:名古屋U-18での3年間はいかがでしたか。
「本当に、3年間では1年生の時にケガもありましたが、グランパスのエンブレムを背負ってできたというのは、自分の誇りでもありますし、これからの人生においても大きな財産になったと思います」

Q:今日の試合における状況、自分の置かれた状況をふまえて、この1週間の準備はどのような意識だったのでしょうか。
「自分は今週の練習を、火曜日から今シーズンで一番強度も高く、質の高い練習にしようということを自分の中で決めて取り組んでいました。始めから自分の成長のためにも、チームの成長のためにも、本気でこの1週間に取り組んで、その結果が試合に出たのかなと思います」

黒野崇人

〇黒野崇人選手
Q:今日は2得点でした。しっかり“フィニッシュ”しましたね。
「良かったです(笑)。自分が入ったら絶対に点を取って、仲間のところに走って行くということは、自分の中で誓いを立てたところでした。その目標を達成できたことはとても嬉しいです」

Q:得点の場面ではどのような意識でプレーしたのでしょうか。
「自分は常に裏を狙いながら、前に行ったら必ずシュートを打ってゴールを決めるということを考えています。その中で、(山田)煌人とか(池間)叶とかが良いボールをくれたので、それを決めることができて良かったです」

Q:柳選手もそうですが、前の二人でリズムを変えました。
「はい、もっと点取って、大量得点で勝つことを意識していました」

Q:名古屋U-18での3年間はいかがでしたか。
「自分はずっとBチームで、試合に出られないこともあって。正直に言うととても悔しい3年間だったんですけど、プリンスリーグという高い舞台で今日、自分がチームでゴールを決めて勝てたというのはすごく嬉しかったですし、子どもの頃から憧れていたグランパスに入って、チームの一員として闘えたことが本当に嬉しいです。積み上げたものがなかったら、この得点も決められなかったと思います」

Q:今日の試合における状況、自分の置かれた状況をふまえて、この1週間の準備はどのような意識だったのでしょうか。
「自分は最近点が取れていなくて、火曜日の練習から、最後の紅白戦とかでも『練習でも点を取り続ける』ことを目標にやってきました。そのゴールを狙い続けるという意識が今日の試合につながったかなって思います」

樋口凛人
〇樋口凛人選手
Q:非常に落ち着いたプレーぶりでしたが、今日の試合のプレッシャーなども含めて、自分のパフォーマンスはどう振り返りますか。
「自分の武器は後方からゲームの状況を変えるビルドアップと思っていて、その中で相手のプレッシャーがどこから来ているか、味方の位置、それぞれを見て自分のボールの運び方やパスではがす部分を考えていて、今日はすごくできたと思っています。その中で自分はいつも、ディフェンスの選手ですけど、前にチャンスがあればミドルシュートも、という部分が今日は出せたと思いますし、守備では1失点を防げたら良かったんですけど。航平くんと自分はけっこう一緒にやってきて、最後に1失点してしまったんですが、1失点に収められたのは良かったかなと思います」

Q:試合中には笑顔も見られました。良い意味でリラックスしているなと思ったのですが。
「まあ(笑)、少し余裕を持つというか、やっぱりサッカーは楽しくやりたいので。本気勝負の中で、楽しさというのはすごくありますし、自分は2年生で今日のメンバーの中では年上の方になるので、そこは少し余裕をもって周りの選手に指示をすることであったり、楽しくことは意識しました」

Q:チーム3得点目のミドルシュートは良かったですね。すごく良いコースに決まりました。
「はい(笑)。特別に練習をしているわけではないんですけど、足元の技術であったりは自信があるので。その技術が少し、出たかなと思います」

Q:少し出来すぎなくらいのスーパーゴールでしたね(笑)
「出来すぎです!(笑)」

Q:ただ、それを狙えた、打てた、という判断の部分はどうですか。
「相手が寄せてこなかったので、その時点で打とうとは決めていました。コースも狙ってはいますが、ボールの軌道だったりはすごくたまたまな部分があります(笑)」

Q:相手がつないでくるチームで、プレスもかけやすかった部分があるのでは。守備の押し上げ含め、構成についてはどう考えていましたか。
「相手の中盤には優位性があって、その中でFW2枚では厳しいので、後ろからの押し上げも大事だと思っていました。そこで声をかけて前からどうプレッシャーをかけていくかというのは、今日だけでなく自分たちがやっていることです。まだまだ足りないですけど、ここでより進化していければとは思います」

Q:前半で3点取れたことで楽にできたところもあると思います。3年生の得点もあり、その意味でも良い試合でしたね。
「すごく、1年間を通して3年生に引っ張ってもらうことが多くて。それは自分にも毎日すごく刺激的ですし、3年生の存在ということでは、今日がシーズン最後のプリンスリーグで、いなくなってしまうので。自分たち2年生にとっても、今日何人か出ていた選手たちで、後輩や新しく入ってくる新1年にもつなげていかないといけないなと思えますし、いつも3年生には刺激をもらっています」

Q:1年間が終わって、来年へ向けての自覚も始まっているのかなと思いますが。
「今シーズンやり通せたことは、自分の中では悔しい部分もありましたけど、やり切ったと思える部分はすごくあって。その中で自分が来年3年生になって、自分の学年になるということでは、いまプレーしているのはプリンスリーグですけど、Aチームはプレミアリーグなので。今シーズンも途中で、少し試合途中から出たことはあったんですけど、やっぱりプレミアリーグの雰囲気は良いものがありますし、その中でプリンスではなく、プレミアリーグで全試合、フルで出られるようになることが自分の来年の目標ではあります。その中で今からの準備がすごく大事になりますし、来年に向けてというだけでなく、自分の毎日の成長のために、毎日準備していかないとな、と感じています」

Q:何かテーマはあるのでしょうか。
「自分はディフェンスの選手なんですけど、攻撃的なセンターバックを目指していて。プレミアリーグを戦う上では自分と似たタイプは多くはないと思いますし、変わったセンターバックという部分で日本で一番の攻撃的なセンターバックということをテーマにして、掲げてやっていきたいと思っています」

Q:そこはセンターバックで、なんですね。
「センターバックもできて、なおかつボランチやサイドバックもというのは良いと思うんですけど、まだまだ経験も少ないですし、もっと試合に出て経験を積むことが大事です」

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