赤鯱新報

【名古屋vs甲府】レビュー:甲府との“裏天王山”で完敗。未曽有の危機を切り抜けるには、“サッカー”をしなければ始まらない。

■2016明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第5節
7月23日(土)名古屋 1-3 甲府(18:04KICK OFF/パロ瑞穂/16,780人)
得点者:11’稲垣祥(甲府)62’酒井隆介(名古屋)75’ドゥドゥ(甲府)77’田中佑昌(甲府)
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力の差はなかった。違うのは選手たちがのびのびと、しかしコレクティブに戦えたかどうか。持てる力を十分に発揮した甲府が大一番を最高の形で制したこと、一方で能力のほんの一部しか使わなかった名古屋が最低の試合を展開したことは当然の結末でもあった。

名古屋になかなか勝利への執念が出てこない。ないわけではないが、足りない。アウェイということもあり、甲府はラインを上げつつも自陣で守備を開始する手堅い戦い方を選択。そのため名古屋のビルドアップは比較的容易となり、主導権を自然に握った状態で試合は始まった。またシモビッチのフリックを起点とした戦い方はこの日は最初から徹底したものとして行い、そこに付随する形でその他の攻撃パターンが存在しているような状態に。4-2-3-1のフォーメーションは攻撃時には2-4-4のような形になったが、このバランス自体は悪くなく、シモビッチの周囲に人を集めつつ、サイドバックが高い位置を取る流れはリスクマネジメントもしっかり行われていた。

だが、好事魔多し。現在の名古屋はまさしくこの言葉がぴったりと当てはまってしまう。

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