赤鯱新報

【名古屋vs福岡】レビュー:美しく強かな名古屋が帰ってきた。今季初の連勝、そして5ヵ月ぶりのホーム勝利でついに残留圏へ浮上!

■2016明治安田生命J1リーグ2ndステージ第14節
10月1日(土)名古屋 5-0 福岡(14:04KICK OFF/パロ瑞穂/14,088人)
得点者:18’ハ デソン(名古屋)36’永井謙佑(名古屋)47’永井謙佑(名古屋)55’永井謙佑(名古屋)86’酒井隆介(名古屋)
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ジュロヴスキー監督の就任から一つずつ、しかも一から積み上げてきたものが、ついに花開いた。支配力、守備の粘り強さ、組織的な連係、攻守両面での集中力に、勝機を仕留める決定力。5-0のスコアは完勝である。チームが一丸となって得た5ヵ月ぶりとなるホームでの勝点3は、全てが完璧とは言えなかったが、それでも会心のゲームと言えた。

数ある勝因の中で、まず触れなければいけないのがチームの一体感を生んだ2人の外国籍選手の活躍だ。シモビッチは最前線で文字通りの“橋頭保”となってくれた。体を張ってボールをキープし、2人あるいは3人を相手にしても怯むことなく渡り合い、「自分の高さを活かすこと、体を使ってキープすることが重要だと思っている」と涼しい顔で語る。これまでどこか淡白だった199cmの巨漢だが、この日はパワフルなポストプレーで味方にボールと時間を供給し続ける役割を完遂。その裏にはトレーニングから「高いボールではなく、ロビンの胸より下にパスを送れ」とシモビッチがプレーしやすいような指示を出していた指揮官の策が奏功していたこともある。「今日は重要な役割をこなすことができた」と胸を張ったストライカーは、「次はゴールを」という呼びかけに「もちろんだ」と快活に答えた。

そしてこの試合のMVPと言えるのが、ハ デソンだ。試合前日、「得点する選手ではないし、アシストもそう。攻撃の起点となるパスをさばいてチームに良い結果をもたらしたい」と話していた元韓国代表MFは、無欲な発言とは裏腹な、実に雄弁なプレーを披露した。

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