赤鯱新報

ピサノアレクサンドレ幸冬堀尾「3年生が数えるぐらいしかいなかった中では、自分がリーダーシップをとってやらないといけない試合で。そこでこのプレーを発揮できたっていうのはほんとに自信というか、成果にしてもいいかなっていう風には思います」

■高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023 WEST 第15節
2023年09月24日 16:00 KickOff/トヨタスポーツセンター第2グラウンド
名古屋グランパスU18 2-1 ジュビロ磐田U-18
得点者:13’大西利都(名古屋)15’野田愛斗(名古屋)52’山本将太(磐田)
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〇ピサノアレクサンドレ幸冬堀尾選手
Q:苦しい後半の展開の中で、相手のシュートもポストに3回ぐらい当たるという運もありつつ、ピサノ選手のセーブでも失点を1点に収めたところはあると思います。
「試合中に自分が思ったことは、やっぱり前半よりも後半は相手のペースになっていて、その中でも自分たちは前に行くことは絶対に続けなきゃいけないし、でも前、前になってはずされた時にうまくボランチを使われるなっていうのは思ったので。そこで前からプレッシャーをかけるのもそうなんですけど、状況判断だったりも常に頭を冷静にして、自分が伝えることもそうですし、今後頂点を取る上ではもっと高めないといけないところだなって思いながらやっていました」

Q:前半が良いディフェンスができて、得点も良い形で取れて、すごく良い試合展開を自分たちの方ができていました。後半に相手が変えてきたところに対する自分たちの対応、考え方はどうでしたか。
「前半で自分たちが2点リードしたあと、ハーフタイムにみんなで『後半は相手が絶対に勝つために前からかけてくる』っていうことを全員で話して。その対策やポジションだったりも話していたりはしたんです。でもそこで僕たちがつながれきれていない時とか、単純に自分のキックミスもあって、そこはもっとトレーニングからやらないといけないと思うし、相手がどんな形できても自分たちで対応して、それで得点を取らないといけないと思うので。後半に得点が取れなかったっていうのは、自分たちの課題でもあるかなと思います」

Q:苦しい展開を耐えきったわけですが、相手の攻撃をしのいで、跳ね返していく中で意識ししたことは何でしたか。
「うーん…やっぱり先ほども言ったように、こちらも前からプレッシャーをかけていく中で、どれだけコンパクトに中を守れるかっていうのは自分は試合中ずっと伝えていました。やっぱり相手も中でクサビ1本ですぐゴール前に行かれたりとかが一番速いし、それをまず消すためにコンパクトにさせるコーチングを90分間、特に後半に続けたのは良かったかなとは思います。それでもまだラインを上げきるところだったり、細かい部分にまだ修正すべきところはあるので。そこはもっと映像を振り返りながら、もっと高めれるようにしたいと思います」

Q:前半にはピサノ選手がボールを持って、視野を取ってい良いとこにボールをつけることもできていた中で、後半はクリアが増えた気がします。そういうやりづらさも相手に作られたし、自分たちとしてもやりやすさを作り出せなかった感じはありますか。
「そうですね。前半は自分だったりセンターバックも含めてボールを持つ時間が多かったんですけど、後半に相手がロングボールを増やしてきたり、ボランチ経由で前にどんどんつけてくる形を取ってきた中で、自分たち、特にバックの選手は絶対に弾くこともクリアすることも大事なんですけど、それをクリアにせず、いかに自分たちの味方につなげて攻撃を続けていけるのかっていうのは今日の試合を通して全員が感じた部分でもあると思うんで。弾くことはこれからも徹底して、そこでもっとマイボールの時間を増やせれば、相手の攻撃の数も少なくできると思います。自分たちで持てば点を取るチャンスも増えると思うし、そこはもっとトレーニングからやっていきたいと思います」

Q:改めて後半に3つぐらい、ピサノ選手のビッグセーブがあって、自分の力で失点を防ぎました。あの場面を振り返ると?
「去年、プレミアの試合に出させてもらった時だったり、今年の前半戦最初の数試合だったりは、自分がチームを勝たせるっていうことは全然できなかったし、何なら自分がマイナスになってるんじゃないかとか、そういうことを思ってたりしてたんです。でも3年生になって、今日もケガなどでなかなか3年生が数えるぐらいしかいなかった中では、自分がリーダーシップをとってやらないといけない試合で。そこでこのプレーを発揮できたっていうのはほんとに自信というか、成果にしてもいいかなっていう風には思います」

Q:セービングにすごく集中できていたわけですか。
「そうですね。特に相手の10番の左下に来たシュート、あれを触れたのは大きかったです。以前だったら触れずに失点してたかなって思うし、自分はこの試合の直前に日本代表活動から帰ってきて、シュートからのもう1回のシュートだったりに対する準備の質の部分はすごく言われてきていました。それを今週のトレーニングでもすごく意識してきたからこそ、このゲームで発揮できたのかなって思います」

Q:以前から見ていて思うのは、もちろんそれに絶対的に強いチームも少ないでしょうが、左右に揺さぶられたところからのクロスへの対応はこのチームの課題かなと。そのあたりは今日の試合も含めて、どう考えていますか。
「やっぱり自分も含めてバック陣はズルズル下がっちゃうところが正直あって、そこでラインを止めて自分が出ていけるスペースを確保するとか、揺さぶられてもいかに中のマークをつけさせて、はっきりさせて、守りやすい形を作るかっていう部分はこれからもっと高めないといけないと思います。今日の失点の部分では自分の判断ミスだったり、DFもそうですけど、自分の判断ミスが失点になったのかなって思うので。そこの伝える部分と、クロスの見極めっていうのはもっとやっていかないとなって思います」

Q:その点では、本来だったら自分が出ていけるボールがもっとあるところが、自分も動きながら追ってしまって対応に出られなかったりとか、そういった準備の部分の課題をおそらくご自分でも感じてるのではないかと思うのですが。
「やっぱり揺さぶられると中の状況もたびたび変わっていく中で、首を振って確認するタイミングだったり、時間だったり、自分のポジショニングもそうですし、そこのスピードや正確さっていうのは今日の試合を通しても改めて痛感していて。前半戦だったり、これまでのプレミアでもそういうクロスだったりセットプレーからの失点が多かった中で、セットプレーも流れも関係なく、どっちに転がるかわかんないところはもっと自分が守備範囲を広げてやっていかないといけません。あれで相手が勢いに乗って、同点になったり、逆転されるかもわからない。そこは本当にはっきりしなきゃいけない部分ではあったので、そこもしっかり見直して、これから高めていきたいと思います」

Q:もちろん、やっと勝ったという部分が一番大きなことだと思いますが、この勝利はターニングポイントにできそうですか。
「そうですね。ミーティングでもあったんですけど、やっぱりターニングポイントを自ら作るっていうのは、自分たちがチームとして、試合メンバーの選手もそうでない選手も全員が意識してきたからこそ、トレーニングでもほんとに高い強度でずっと今まで続けてこれたり、だんだん強度も上がったりしてきたので。それをこのプレミアで全員が発揮して勝ちきれたっていうのは、本当にターニングポイントにしていいと思います。でも勝ったからこそ、そこで緩めるんじゃなくて、もっと高めていきたいですし、まだ強い相手との試合が残っているので、もっと高めて自分たちで成長していけたらなって思います」

reported by 今井雄一朗

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