赤鯱新報

【惜別スペシャルインタビュー】マテウス カストロ「僕はまた、必ず日本に戻ってきたい」

8月1日にサウジアラビアのアル・タアーウンFCへの完全移籍が発表になったマテウスは、2日の天皇杯でその真髄を見せつけるようなパフォーマンスを連発し、代名詞とも言えるFKから得点まで挙げてチームのベスト8進出に大きく貢献。最高の置き土産と思い出を残して本日3日、クラブを離れた。ひとまずの名古屋ラストゲームへの思い、日本という国への思いは試合後にもたっぷり語ってくれたが、親愛なるマテウスは多忙の間を縫って改めてインタビューに応じてくれることに。限られた時間の中ではまだまだ聞き足りないことも多かったが、これからのこと、これまでのこと、最後に聞きたかったことをとにかく率直にぶつけてきた。大きな才能をJリーグで開花させた”悪魔の左足”、いや「悪魔」という言葉が心優しく気さくな彼にはややそぐわない気もする。スタジアムに驚きとどよめき、パッションと喜びを与えてくれる恐るべき傑物アタッカー、それがマテウスだ。彼の旅立つ直前の素直な言葉を、一言一句違えぬようにお伝えする。ボアソルチ、マテウス! サウジアラビアをその左足で震撼させてくれ。

○マテウス選手
Q:試合翌日の、しかもチームを離れる忙しい日に時間をいただけて光栄です。ところで寝れましたか、昨日は?
「寝ようとして、ベッドの上でゴロゴロ、ゴロゴロしながら…、たぶん眠れたのは午前3時ぐらいかな(笑)」

Q:やはり昨日の試合の興奮もあり、いろいろな思いもあって眠れなかったのでしょうか。
「そうですね。もちろん試合の興奮もある中で、なかなかアドレナリンが出たところが落ち着くまでに時間もかかりました。でも、本当に日本に来た1日目から、昨日のお別れっていうところまで、いろいろなことを思い浮かべながら、自分の頭の中で振り返りもして。それもやっぱり、寝れなかった理由がじゃないかなと思います」

Q:昨日という日を迎えるのもいろいろな気持ちがあったでしょうし、今日という日をいざ現実に迎えてみての気持ちもあると思いますが。
「昨日のような終わり方ができたのは、本当に選手やスタッフ一人ひとりのおかげで、みんなの成果だと思っていて。もう本当に一人ひとりの選手の、『マテウスにしっかりとした、最後の試合の終わり方をしてほしいっていう思いがすごく伝わりました。こうして移籍するっていうことは正式には決まっていますが、自分の頭の中、心の中には、それでも正直まだ現実を把握している最中のような状況でもあります。ただ、ここでしっかりと切り替えて、次のチャレンジに向かって。全力を尽くしながら、やっていきたいなと思います」

(残り 4492文字/全文: 5561文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2 3 4
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ