赤鯱新報

【クラブニュース】今年のテーマは”めざせ天下統一、鯱祭り”!「鯱の大祭典」「大名古屋展2023」合同記者発表会レポート

Q:現在、チームはちょうど公式戦20試合を終えたところです。監督やチームの評価はいかがでしょうか。
「それはもう全勝がいいに決まってるんですけども(笑)、そうは言っても相手様がある話でね。そこではやはり、ひとつの試合で勝点2というのは、やっぱりひとつの目安ですよね。で、いまそれには勝点1欠けているんです。15試合で29かな。だから私は常に『平均勝点2』みたいなところを目指して、古矢強化部長とか山口GMとは話をしながら。今はやっぱり棒グラフもこう、定点管理みたいなことでは、やっぱり平均勝点2を続けていけるようなプロセスを踏めば、秋に少なくとも優勝戦線の中にいる。混戦だと思いますがね、勝点2だと。その混戦の中で、最後にプロセスをちゃんと踏んで、コンディション等のコントロールみたいなことも含めて、最後にやりきったところが勝つ。どこのチームも今、けっこうエースがしっかりと稼働できているじゃないですか。となると、その稼働できている間に2枚目をどうするかみたいな層の厚さですね。これはやっぱりいろいろな補強の仕方があって、外から連れてくることもあり、内部からの昇格もあり、いま外に出ているのが戻ってくることもある。いろいろあると思います。それと、ポジションの関係があります。そこのマトリックスを今、山口や古谷も一生懸命やってくれています。この夏に向けては層を厚くする、まずは自前でというところがあるとは思うんですけれども。この前のルヴァンカップを見て、私自身は、負けといて言うのも何ですけど、頑張って良い試合をしたと思うんです。あれで勝っていたらこれ以上ないような試合だったじゃないですか。あとからダイジェスト見ても、ほとんどこっちが攻めてるところばっかりで、でも1点ポンと入れられて負けた。これがサッカーなので、若い連中はやっぱりサッカーの楽しさも怖さもわかったと思います。ああいう若い選手たちも、どんどん突き上げてくれれば、中堅、ベテランもウカウカしておれない。長谷川がよく言っている、クラブ内での厳しい競争と、それに勝ち残ることが大事だということですね。その結果、もうほんとに手に汗握る、もう熱い、熱い戦いが、スタジアムで展開され続けていけば、そこに層の厚さが加われば、秋には最後の鍔迫り合いみたいなことができる。本当に、鍔迫り合いになると思うんですよ。その中に残っておかないといけない。この夏は、その権利を維持して、もっと向上するための大事な時期かなと思っていますね」

Q:すみません、Jリーグの秋春制についてご意見をお聞きしても良いでしょうか。
「今ね、私の意見は申し上げてないんですよ。僕が申し上げるといろいろね。まあ、影響力はないですけど(笑)。というのが公式の僕の今の答えです。答えないわけじゃないんですけどね、そういう答えになってしまいます」

Q:小西社長はユースの試合もたくさんご覧になってこられてますね。
「もうね、ほんと楽しくて。おそらく、みんな忙しいからだと思うんだけど、事業の連中のなかで僕が一番見てると思うんです。行ける時はだいたい行ってて、それは仕事で見ておかないといけないから見るわけじゃなくて、もう見たくてしょうがないんですよ。あんな素晴らしいゲームを18歳の頃からやっているわけじゃないですか。それとは別で、大事なのはいつも僕が言ってる、『決める時というのは、3秒で決めないといけない』という部分があると思うんですね、経営って。僕が”その時”に、山口GMや古矢強化部長、古賀監督から上がってきた情報だけでパッパって決めるというのはね、これは選手に失礼ですよ。やっぱり見て、聞いて、実際に選手たちのプレーとか、喜んでいる姿とか、悔しがっている姿も含めて、試合を見に行くということはね。最終的に私が判断するわけですから。判断というか、決済というか、決断ですね。決断するわけですから、やっぱりこれは礼儀だと思います。というところはあるんですが、そこはちょっと綺麗な部分で、ほんとはね、見たくてしょうがないんです。楽しいでしょう? なんでこの子たちはこんなに動けるんだろうっていうぐらいで、大人も動きなさいよ、とか思う。それがこの前のルヴァンでもその通りにやるじゃないですか。でも大人に混じるとちょっとね、スピードがダウンするんですね。やっぱり相手が大きくなると。もっとユース同士の試合のように、もうガチャガチャ、ガチャガチャとせわしい動きみたいな感じにならない。やっぱり外国人とかのドスンとしたフィジカルを見るとね。それはそれであるんですけど、けっこう良いところは出していた。貴田とかが良いシュート1本と、キーパーのナイスセーブもあって、ヘディングがちょっと厚く当たって上に行っちゃって、あの時の悔しがりよう。あれ、大事ですよ。(横浜FC戦で)2点入れて喜んでいたら、それで成長は止まるんです。それが悔しいと思って、一瞬で決まるのがサッカーですからね。そこの部分では貴田限らず、鈴木陽人も前半で引っ込んじゃったから、もっと長くやりたかったって思っているかもしれない。陽人と直接話していないからわかんないですけど、そういう感じで、それぞれの思いがあっていい。倍井は倍井で、榊原は榊原で、大学のサッカーとは違う部分を感じたんじゃないですか。豊田とかも頑張ってた。いくら来季の新人って言ったって、もうプロになっている後輩がいるわけじゃないですか。彼らと一緒にプレーするっていうことも、とってもいい経験だったと思いますよ、お互いに。そうやって切磋琢磨して、ガンと上を突き上げるようなパワーが出てくると嬉しいですね」

Q:小西社長にとっては藤井選手や成瀬選手が、自分が社長になって初めてトップに上げた選手です。そこから数年経って、ユースの選手たちが息子のような、いち選手を超える存在にもなってきているんでしょうか。
「あんまり意識はしてないですけど、ありますよね。ありますけど、選手は全部平等にというのがあるのでね(笑)。平等に感じて、実際に平等にやっていますけれども、やっぱりユースから上がってきた選手たちって、子どもの時から見てますからね。子どもっていうか、高校生や、たまに中学生から見ている選手も最近は出始めている。陽人とかは、中学校の頃から見ていますからね。その頃から大きさは同じですけど(笑)。全然あのまんまなんですよ。そういう選手もいますので。だから、やっぱり親心みたいなものはありますよね。だからこの前のルヴァンカップでのことが、そういう意味ではこの質問の回答になるかな。メンバー表の『HG』の文字がね、あれは痛快ですよ、あれは痛快。やっぱり育てて、彼らが、もうすごい、なんというか、選手として活躍してくれて。彼らの人生ですから、もしかしたらどこかに羽ばたくかもしれませんけど、いずれにしてもね。今回の日本代表もね、うちから選ばれたのは森下くんだけですけども、彼はユース出身じゃないですけど、プロ2年目からウチに来てくれているわけで。森下くんに限らず、藤井も選ばれる可能性があるわけで、”元グランパス”といえば、菅原くんも、相馬くんも代表で帰ってくるからねえ。そうやって、ウチの出身の選手が日本代表の中にかなりの数、複数人いて、それが日本代表を構成しているという姿を見たいというのは、やっぱり最終的な目標なので。ワールドカップで、ドイツ代表はバイエル・ミュンヘンがコアになっているから、練習時間が短くても、ぱっと来て、ぱっとやるみたいな。それはちょっとまだ叶わぬ夢ですけど、若い選手たちにはそこを目指して、頑張ってほしいなって気持ちはありますね」

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