赤鯱新報

【沖縄キャンプ総括】進化に不可欠な“浸透”に費やした9日間。チームは、いざ実戦へ。

タイ・チョンブリでの一次キャンプに引き続き、昨日打ち上げられた沖縄・南風原町キャンプについても改めての総括をしてみたいと思う。土台作りがその主目的に据えられていたタイでのトレーニングを経たことで、チームはより明確なテーマを持って沖縄に乗り込んでいた。何が足りなくて、何が必要か。そして自分たちが今季のベースと位置付けたものは何なのか。発展のための確認を怠らず、進化を導くカギを探り続けた9日間のトレーニングは“集中講義”にも似た趣があった。まさにローマは1日にしてならず。だが、彼らは着実に前には進んでいる。

猛練習はその質を変えて

キャンプはあくまで準備の場であり、そこで答えを得ようとするものではない。フィッカデンティ監督の態度は不変にして明解である。走りに走り、戦術的なベースの初歩を仕込んだタイでのトレーニングを経て臨んだ沖縄での合宿は、二次キャンプという位置づけ以上でもなければ、それ以下でもなかった。始動からの1週間を助走になぞらえるなら、タイは“ホップ”の段階で、沖縄は“ステップ”といったところか。シーズン初戦のルヴァンカップ第1節へ向かう11日からのトレーニングも、もしかすると“ジャンプ”ではないかもしれない。全体として常に暖かな気候に恵まれた南風原で、名古屋グランパスは回復よりも鍛錬の方をいまだ優先していたからだ。

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