赤鯱新報

レジェンドマッチ出場選手インタビュー阿部翔平「走り続けますよ。20分ハーフ、全然走れます」【前編】

写真:2022年1月撮影

5月14日のC大阪戦のプレイベントとして行われることが決定した「クラブ30周年レジェンドマッチ」。過去のタイトルを獲得したシーズンに在籍したOBたちを中心に選出されたチームの面々は何とも懐かしくもうれしい顔ぶればかりとなった。「紡いだ歴史と新たな未来」をテーマに愛知県中学校選抜との真剣勝負に臨む一戦を盛り上げるべく、赤鯱新報でも出場選手たちの意気込みを聞いてきた次第。2人目は今回のチームで唯一の現役選手である、SHIBUYA CITY FCの監督兼選手・阿部翔平だ。忙しいスケジュールの合間を縫って駆けつける左サイドバックは、「名古屋グランパスの阿部翔平を再現します」と、サポーター感涙もののプレーを見せてくれる気満々である。

サイドチェンジしたいけど、ズミ、動ける?

Q:今回のレジェンドマッチの話はどんな形で阿部さんのところに来たのでしょうか?
「まずはナラさんから連絡が来ました」

Q:やっぱりそうなんですね! 玉田さんもそう言っていました(笑)。
「何だろう? と思って(笑)。前触れもなく、『お~阿部~。なんか、OB戦やるんやけどな?』って」

Q:しかし現在はSHIBUYA CITY FCの監督兼選手で、スケジュール調整は大変だったのでは?
「まあ、大丈夫です。試合は隔週だったりするので、たまたまその試合のない週だったりもして。公式戦にしても日曜日が多いので、土曜日で幸いでした」

Q:では、公式戦のある週でも出場していたと?
「いや、そこはチームとの交渉次第でしたけど(笑)。でも体調とかの面では僕は全然大丈夫でしたよ」

Q:30周年記念イベントということで、所属していたクラブのこうした節目はどう感じていますか。
「歴史を重ねてきていることはすごく嬉しく思いますし、20周年の時は僕もチームにいたのかな。そこから10年経っていることには、まあ紆余曲折はありましたけど、それもクラブの歴史だと思いますし、これからもっと発展していってもらえるように。30年、それは当然のことかもしれないんですが、それを当然と思わずに謙虚に、みたいなところもあるんだと思いますね」

Q:30年の約3分の1にあたる8年間をプレーしました。自分と名古屋グランパスの関係とは?
「僕自身は名古屋で育ててもらったって思いますし、その一部として力になれたというのは素直に良い経験になったし、うれしいなって思います。今は名古屋にいないのでなんですけど、何か力になれることがあれば、ということは常々思ったりはしますよね」

Q:レジェンドマッチのメンバーは基本、タイトルを獲得したシーズンの選手から選ばれています。自分がタイトルを獲った一員であることについては?
「改めて、その年の一番になれたという、レベルの高いところに身を置けたというのは嬉しいですし、でも一緒に戦った仲間と獲れたというのも特別なことですね。一番を獲るためにみんなとやっていたというよりは、1試合、1試合を勝っていくためにみんなと血からを合わせてやっていこうみたいな。そういう感覚の方が、最後のところを見るよりも、1試合、1試合を積み重ねていく、みんなと強くなっていくということの方が強かったので。結果的に獲れたなって感じで。こうして思い出すと良い思い出て、最高の思い出でしたけど、その結果も大事ですけど、結果を出した日々の方は忘れないなって感じがします」

Q:あのメンバー、チームはもちろん強かったわけですが、どんなチームでしたか。
「どんなチームだったか。一人ひとりの役割がすごくはっきりしていましたし、それをしっかり全うすれば勝てるということがわかっていたので。僕もそういうところに徹しましたし、チームのためになる、勝てることにつながるということを、試合を戦っている最中にも確信していたので。そこを僕は特に心掛けていましたね。勝つことで絆も強くなっていきましたし、団結感も出てきたので、すごく充実した良いシーズンだったなと思います」

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