赤鯱新報

【千葉vs名古屋】レビュー:目指すものの真逆を表現し、沈黙した名古屋。風間式を貫く覚悟は、まだ足りないのか。

■2017明治安田生命J2リーグ第3節
3月11日(土)千葉 2-0 名古屋(14:03KICK OFF/フクアリ/13,877人)
得点者:44’西野貴治(千葉)90+3’清武功暉(千葉)
———–
「これが実際の、今のオレたちの実力だと思う」。玉田圭司は試合後、潔く力不足を認めた。1週間前にホームで岐阜を相手に犯した過ちを、敗戦という最悪の形で繰り返したのだから致し方もない。そのうえ後半はロングフィードを前線に放り込み続けるという、チームコンセプトとは真逆の戦いを続けたのだから問題である。開幕3節にして早くもサポーターからブーイングを浴びせられたのも、当然の試合内容と結果だった。

ボールポゼッション型のチームに対する対策としては、極端な守り方が常套手段だ。自陣に引きこもり、分厚い守備ブロックを築いてパスを通させないのもその一つ。人数をかけて攻めてくる相手には、そこからのカウンターも威力を発揮する。もう一つはビルドアップにハイプレスをぶつけ、攻撃を構築させないやり方である。開幕戦の岡山、前節の岐阜はこれを意図的に行ない、今節の千葉はそもそものチームスタイルとして仕掛けてきた。岡山戦では「ボールを止める、蹴る」の正確性を連続させることでプレスをいなして反撃の流れを作り、岐阜戦ではそれがうまくいかなかったのは周知の通り。つまり千葉がハイラインにしてハイプレスを仕掛けてくるチームとわかっていて、なおかつ前2戦の経験を下敷きに戦った名古屋は、そのスタイルの耐久力を問われる試合だったということになる。

(残り 2712文字/全文: 3368文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ