赤鯱新報

【長崎vs名古屋】プレビュー:“キッチン”は片付いた。勝利を味わう名古屋の豪華ディナーは、長崎から始まる。

■明治安田生命J1リーグ第14節
5月12日(土)長崎vs名古屋(14:00KICK OFF/トラスタ)
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さて、誰が“持っている”のだろうか。名古屋が今季3勝目を挙げるために必要な、決勝点を奪う技量を。連敗は8試合で止めたものの、その後のリーグ戦では引き分けが二つ。この長崎戦へ向けて勢いを生みだしたかったルヴァンカップの浦和戦では、経験と勝負強さで差をつけられ、またしても敗戦を喫した。負けるのが珍しくなくなってしまったここ2ヵ月というもの、名古屋の戦いにはなかなか勝機が見当たらない。しかしブレない指揮官は常にゴール前にそれは転がっていると説き続けてきた。「シュートはどこに打つかをどれだけ速く決められるか」という哲学を体現するには、まだチームは若いとも言う。リーグ2勝8敗3分、カップ1勝4敗の苦しんだ経験はまだ名古屋を目覚めさせるに至っていない。だから風間八宏監督はやや困ったような顔をして話すのだ。「我々の仕事として働きかけ続ける。でもその人が“持っている”かどうか。でなければみんな得点王になれてしまうから」と。フィニッシュの質、あるいはラストパスの質が勝負を分けることは世界共通の常識だ。だから点が取れる選手には多くのオファーが飛び込む。

話が横道に逸れてしまったが、問題は名古屋がいかにして勝利に必要なだけの得点を得られるかである。逆に言えば、これまで散々問題視されてきた守備には、ある程度の目算がつくようになってきたということでもある。

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