赤鯱新報

【千葉vs名古屋】プレビュー:指揮官が示した確たる哲学に、選手はどんな“色”をつけるのか。千葉との一戦は岐阜戦からの追試という意味には留まらない。

■2017明治安田生命J2リーグ第3節
3月11日(土)千葉vs名古屋(14:00KICK OFF/フクアリ)
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自分たちとの戦いに勝てば、自ずと内容と結果はついてくる。それが開幕2戦を経て見えてきた、このチームの揺るぎない信念である。相手に合わせるのではなく、相手に合わさせる。そのために必要なのは枠組みとしての戦術ではなく、個の技術に根差した個人戦術の集合体としての“オレたちの戦術”だ。千葉戦を2日前に控えた練習ピッチで風間八宏監督は、報道陣を諭すようにそう語った。

その観点では、今週行われてきた対面パスという基礎練習が、風間監督の率いるチームにとっては“基本”ではあっても”基礎”ではなかったことがわかってくる。ボールを止め、素早く正確に蹴る。その技術自体はサッカーを形成する最小の要素ではあるが、どれだけ正確に、そしてどれだけミスなく続けられるかという意味では追求に限りはない。どこかでミスが起きれば完璧ではなくなり、質の面にまた伸びしろが生まれる。「この『止める、蹴る』というのは1万回蹴っても完璧はないので、練習を追いかけるのではなく、技術を追いかけていく」。目先の試合に勝つためではなく、チームとしての成長の先に勝利が待っていると、指揮官は考えているわけだ。

頼もしいのは、選手たちがその考えに賛同すると同時に現実を見ているということ。

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