竹内彬選手「最後の最後まで落胆させてしまったことを申し訳ないと思っています」
名古屋グランパスは本日11月8日に明神智和、竹内彬、小川佳純、西村弘司、そして森勇人に来季の契約を結ばないことを本人に直接通達した。新体制構築のための人員整理の第一弾は、功労者や生え抜きを含んで断交された形だ。セカンドキャリアに含みを持たせた西村以外は現役続行を熱望しており、「対戦することになれば相当気合いが入る。今はそれが楽しみ」とポジティブに語った森のような選手もいれば、「今はチームを降格させてしまったことの方が、自分のことよりも大きい」と、責任感にいまだ苛まれる明神のような男もいる。
ともあれチームを今季限りで去ることになった“五人五色”の率直な心境を、ここにお届けする。
○竹内彬選手
Q:今日のクラブ側との話はどのような内容になったのでしょうか。
「まあ…、来季の契約はないと。そういう話ですね」
Q:前もってある程度は伝えられていた話だったのでしょうか。
「そうですね。僕としては、降格させてしまって本当に申し訳ありませんでした、という話をさせてもらいました。自分の中でグランパスを1年でJ1に昇格させようと気持ちを切り替えて、決意をしてはいたんですけど、それができないことに非常に残念に思うところはあります。でもグランパスを応援する気持ちは変わりませんし、J2のリーグ戦というのは本当にタフですけど、1年でJ1昇格して、さらに強いクラブになってほしいなという気持ちで今はいます」
Q:経験者として、やはりJ2の厳しさは思うところですか。
「何が一番厳しいって、対戦相手のほとんどが目の色を変えてグランパスに向かってくると思うし、本当にどのチームも倒してやろうという気持ちで向かってくる。そこは本当に難しい戦いになると思います。でもそういうものも跳ね返して、J1に昇格してくれることを、心から祈っています」
Q:来季の移籍先はこれから探すことになるわけですか。
「そうですね。まだまだやれると思っていますし、まだまだやりますよ(笑)。時間は少しかかるかもれませんが、早くチームを決めて、早くモチベーションを見つけたいと思います」
Q:去年、今年の自分のパフォーマンスを考えれば、自信は持てると思います。
「降格させてしまって偉そうなことは言えないけど、メディカルスタッフや裏方さんの力を借りながら、帰ってきてからの2年間、ケガすることなく常に練習からピッチに立ち続けられたことは、まだまだやれるという自信につながっています。本当に支えてくれたスタッフの皆さんに感謝したいです」
Q:今季はDFの数が少ない中での戦いで、厳しさを感じることも多かったと思います。
「そうですね…。なかなか思うようにいかない時期があって、DFの数も少なかったけど、その中で貢献したい気持ちもあったし、何とかしたいという気持ちでやっていました。そのためにケガをせず、監督がチョイスできる状態で自分はいるということだけを意識していました。ケガして選択肢からも外れてしまうと、監督にもチームにも迷惑がかかるので。そういうつもりでやっていました」
Q:DFラインとしての責任を感じることも？
「チームがうまく機能していないと失点はかさんでいくものですし。どうしても失点がかさめば、DFの責任は問われるものです。いろんな状況があるんですが、最後の最後で食い止めるのがDF、守りの選手の仕事なのでね。そこに関しては申し訳ないと思っていますし、一番はファン、サポーターの皆さんを落胆させてしまったこと、最後の最後まで落胆させてしまったことを申し訳ないと思っています」
reported by 今井雄一朗 
