赤鯱新報

【4/4練習場レポート】G大阪戦の敗戦に「キャスティングミスだった」と指揮官。練習試合では杉森考起が気迫のハットトリックで出場を猛アピール!(3239文字)

風邪で休養中だったノヴァコヴィッチもこの日はランニングなどをこなすまでに回復。

風邪で休養中だったノヴァコヴィッチもこの日はランニングなどをこなすまでに回復。

ファンサービスのサインなどを終えた本多勇喜や矢田旭の顔は疲労感に満ちていた。昨日のG大阪戦に出場したメンバーはリカバリートレーニングのみで練習を切り上げたが、肉体的な疲労以上に精神的な疲労が体を重くしているようだった。控えメンバーが静岡の社会人チーム・矢崎バレンテとの練習試合に臨む最中で、トップチームのメンバーたちはみなそれぞれの思いを抱えて家路についていた。昨日の試合後には川又堅碁が選手による自主的なミーティングの場を設けることを提案したとのことで、現場にはそろそろ危機感も漂ってきている模様だ。

西野朗監督もまた、練習試合後に、昨日の試合について自らの非を認めながら語っている。
「ゲームの勝敗自体は、ワンプレーあれば結果は変わっていたとも思っています。ただ、こちらのワンプレー。前半の最後で時間帯も悪かった。ハーフタイムから切り替えていこうというタイミングで、どうしても引きずっての後半最初の2失点目でもあった。これではプランもない。ズタズタにやられたのではなく、自滅したところをうまく突かれた。仙台戦と同じようにワンプレーで崩れていきましたけど、それが全てだったように思うのは違う。それにキャスティングミスでした。ダニルソンをワンボランチにしたことで、逆にアイツにボールがたくさん入るようになってしまった。そこで矢田も小屋松も降りてきてしまって、3ボランチ的になった。あるいはもっとディフェンシブな戦いになることを予想してのワンボランチだったのですが、ダニルソンはゲームコンディションも著しく悪かったですね。だから自分のキャスティングミスでした」

一方、やや重苦しい空気が流れる中、練習試合で元気な姿を見せた選手もいる。前後半それぞれ3点を奪い、6-0で勝利したゲームで若い杉森考起がハットトリック、グスタボも2得点(ただしイエローカード2枚で退場もしたが)とストライカーには何より大事な得点という結果を残した。特に杉森のモチベーションは最高潮で、試合後に話を聞くと「昨日の試合は本当に出たくて、『出してくれよ!』って思ってたから、イライラしていたんです。本気ですよ。だから今日は『監督、見てろよ!』って気持ちでプレーしました(笑)」と、普段の大人しめな性格から驚くほどのコメントを残してもいる。次戦のナビスコカップ山形戦は中3日でのアウェイゲーム。疲れの見える主力を休ませることも十分に考えられるが、こういう時にこそ杉森のような熱いハートが必要だ。

【練習後の選手コメント】

●矢田旭選手
「昨日の試合、自分と(小屋松)知哉はボランチを見るように言われていました。でもガンバは蹴ってくれませんでしたね。どれだけでも攻撃をやり直してくるし、隙を見せればクサビのパスが入ってくる。守備で深追いしてもよかったけど打開されるし、あのままやっているしかなかったです。

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