「川崎フットボールアディクト」

垣間見えた光明。頂点を目指すことで維持される温度感。だからこそ向き合うべき眼の前の一戦/J1 第11節 vs浦和【プレビュー】

■根拠を伴った目標

小林悠と鬼木達監督の優勝への思いと、そう口にするに値する広島戦での15分間について書いたが、優勝についてはチーム内共通の目標としてあり続けている。

広島戦で見えてきた、変化の兆し【コラム】

たとえば上福元直人は「僕は個人的な解釈ですけど」と前置きして「やっぱり優勝を目指してプレーするということ、それが当たり前になっていかないと、やっぱりそこを目指してサッカーしてないと、それ相応の温度感になると思いますし、それ相応の強度になったりとか、90分間でそういう部分が現れると思うんで」と発言。

この上福元の言葉を受けて頭に思い浮かんだのが、前節の試合終了後の光景だった。バタバタとピッチ上に倒れ込むフロンターレの選手たちは、膝に手を当て苦しそうにする選手たちとともにそれだけの強度で戦っていたということ。その背景には取れなかった勝ち点3への執着心があったはずだ。

現状10節を終えてのフロンターレの勝ち点は9に留まっており、これは2017年からの鬼木達監督指揮下ではワーストの記録。8位に終わった昨季の12をさらに下回っており厳しい状況にあるのは間違いない。だからこそ、広島戦で時間限定で見せてくれたサッカーに希望を見出したいと考えている。また、それに加え、今季のJ1は混戦模様が続いているのもいい傾向だ。そんな今季のJ1を受け「リーグ全体として突出しているチームもないですし」と話し始めた山田新は「そこまで上とは離れてないので。チーム全員、まだ優勝目指してるし」と頼もしい発言。そして「本当に一気ということはないと思うので。一つずつ、積んでいけば。今、足踏みしているので、上のチームは。一つずつ連戦になりますけど、勝ちを積み上げていくしかないかなと思います」と話していた。

厳しい状態が続く今季ではあるが、意外と離れていない首位との勝ち点差を認識しつつ、眼の前の一つ一つの試合と向き合う。そうやって這い上がって行ってほしいと思う。

■対峙する浦和の壁

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