赤鯱新報

【名古屋vsC大阪】プレビュー:名古屋が迎える脱皮の時。敗戦から得た進化へのヒントを、今こそ勝利へ結実させよ。

■明治安田生命J1リーグ第12節
5月2日(水)名古屋vsC大阪(19:00KICK OFF/パロ瑞穂)
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楽しいはずの大型連休を、クラブのワースト記録に並ぼうかという大型連敗という苦境で迎えようとは誰が予想しただろうか。好転への兆しは見えかかっている名古屋だが、状況は依然として芳しくない。前節までのリーグ8連敗は24年ぶりだと各メディアをマイナス方向で賑わせ、J2に降格した2年前との比較もちらほらと見かけるようになってきた。FC東京戦は2点を奪って善戦したが、その言葉が示す通り“善く戦った”に過ぎない。それは敗者に対する労いであり、名古屋が勝者足り得なかった事実がなおさらに際立つものだった。

見えないものとは戦わないと常日頃から明言している指揮官は、この状況下でもピッチ上で起きた現象しか見つめない。ここ3試合連続で、8連敗の中では6度に上る1試合3失点を見れば守備に問題があることは間違いないが、それを単なる守備の問題とは捉えないのは興味深いところだ。キーワードは「押し込んでいくサッカーに慣れる」というもので、敵を相手陣に押し込み、人数をかけてボールを保持した中で圧倒的な崩しから得点を狙うサッカーをやる以上、自陣に大きなスペースを空けてしまうのは致し方ないという考え方が名古屋の戦い方の土台にはある。それが昨季のJ2では守れていたところ、あるいは個人の質の部分で危険を免れていたところが、J1のレベルになると違ってきているというのがこの連敗の遠因の一つ。自分たちが目指すべきスタイルをJ1でやった時、何が起こるかというのを勉強しているのが今の段階だと、風間監督は繰り返し強調する。自分たちのやり方を貫く上では、そこは逃げてはいけないところなのだろう。

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