赤鯱新報

【赤鯱短信】ボスコ・ジュロヴスキー監督ラストメッセージ。「新しい何かを作るため、試合前の選手たちを『ビバ!グランパス!』と迎えてみてはどうでしょうか」

11月6日、名古屋はボスコ・ジュロヴスキー監督との契約を結ばないことを本人に伝え、わずか8試合、2ヵ月半ほどのボスコ体制に終止符が打たれた。ジュロヴスキー監督はその決定をプロフェッショナルとして受け入れ、8試合の冒険を「大きなチャレンジだった」と満足そうに振り返る。最終節までクラブに残留の光を照らし続けたその功績は、改めて高く評価されるべきだ。

しかし日本を愛し、名古屋を愛する紳士は別れの事実に涙した。以前、「友情は何より大事なものだ」と話していただけに、その感情は抑えきれなかったのだろう。「もし名古屋が私を必要とするならば、いつでも戻ってきたい。それがどんなポジションであれ」という言葉に込められた思いは深い。

そしてジュロヴスキー監督は「一つアイデアがあるんだ」と言って、サポーターへのメッセージを残していった。大きな転換期を迎えたクラブに、新しい応援を。「VIVA GRAMPUS」。かのローマ皇帝のエピソードに着想を得た、誇り高き声援の贈り方である。

熱く優しき名将・ボスコ監督のラストメッセージ。ぜひ心に刻み付けてほしい。

Q:今日は佐々木眞一副会長との会談があったかと思いますが、どのような話を?
「確かに話をしてきました。色んな事を変えようとしているところですし、クラブとしてのリスタートをしたいという話がありました。スタッフも含め、いろいろと変わるようです。私からもいろいろと意見は出させてもらいました。

私のミッションはサポーターに希望を与えることでした。残り8試合の中で勝点7差を追いつくのは難しい仕事でしたが、すごく大きなチャレンジでもありました。私のミッションは完結していますし、もちろんJ1に残留していれば一番良い結果だったわけですが、少なくともその希望は与えられたと思っていますし、楽しみも与えられたと思っています。サポーターに対しても、選手に対しても。そのことについては満足しています。結果は少しばかりの運が足りませんでした。しかしこれがサッカーです。そして人生です。私には次の新たなチャレンジが待っていると思います。もちろん、グランパスには幸運を祈っています。私はグランパスが好きですし、日本が好きです。Jリーグには友人がいます。世界中に友人がいるというのは素晴らしいことだと思います。名古屋には私の良い友人たちがいます。闘莉王、ナラ、小川、久米さん、松本さん、竹林も…サポーターも、もちろんそうです」

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