「川崎フットボールアディクト」

今季初ゴールの小林悠が2得点の固め打ち。チームは連敗を止める/J1 第17節 vs札幌【レポート】

J1 第17節
6月18日(土)(19:03KICKOFF/等々力/18,960人)
川崎 5 – 2 札幌

■待望の、小林悠

山根視来や大島僚太が語ったように、この試合に敗れていたら、他チームからのフロンターレに対する眼差しは、以前とは違ったものになっていたはず。そういう意味で勝利の意味は大きかった。

3試合無得点の攻撃陣が5点を取り、大島とチャナティップが戦線に復帰し、橘田健人が何食わぬ顔で左サイドバックとして先発フル出場するなど、様々なイベントがあった試合ではあったが、個人的にはやはり小林悠の2得点が嬉しくてたまらなかった。

小林は今季ここまでリーグ戦無得点。チーム内の序列も知念慶の後塵を拝する形になっており、小林自身思うところはあったと話す。

「めちゃくちゃキツかったですね。本当に自分自身、なかなかゴール奪えない。こんな奪えないの、なかなかなかったので。そうですね、年齢も重ねて、少しずつ、なんかこう、なんて言うんですかね。そうなっていくもんなのかなと、受け入れなきゃいけないのかなっていうのとか」

オブラートに厳重に包み、直接的に口にすることを避けた単語は、おそらくは衰え(おとろえ)というような類のもののはずで、その先に必ず待っている引退の影がチラついていたのではないかと思慮する。と同時に小林は「まだ自分はやれるという葛藤があった」とも話す。そんな苦しさの中でもがいていた小林は、自らを支えてくれる家族に言及したあと「毎試合11番を着てくれてるサポーターを見るたびに、信じてくれてる人がいる限り、自分も自分を信じなきゃいけないなと思ってた」のだと口にした。試合後の、報道陣でごった返すミックスゾーンだからそんなことはなかったが、改めて字面を追ってみて、それだけで少し感情がこみ上げてくる重たい言葉だった。

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