板倉滉「最終予選をこうやって(谷口彰悟と)二人で出られたのは、自分にとっても良かったですし、結果それが勝利につながったのが一番良かったかなと思います」【コラム】
板倉滉が、谷口彰悟と共に最終予選デビューを果たした。A代表の最終ラインでコンビを組んで臨んだのは2022年1月27日の中国戦で、2-0の無失点勝利に貢献した。もちろんまだワールドカップ予選を勝ち抜いたわけではないのだが、日本代表を一歩前進させる勝利だった。
その試合後に板倉滉がオンライン会見に出席したのでいくつか質問をさせてもらった。
板倉は以下のツイートを信じると、2014年1月24日からユースの一員としてトップチームの綾町合宿に合流。
昨日から練習に合流しているユースの岡田優希と板倉滉は紅白戦にも出場しました。可児壮隆と共にプレーする姿は感慨深いものがありました。どんどんアピールして、トップからいい刺激を受けて吸収してユースに持ち帰って欲しいと思います。 pic.twitter.com/dvrGQMd2vf
— 江藤高志 (@etotakashi) January 24, 2014
その時のことをエルゴラッソにも記事を書かせてもらったような記憶があるが、板倉は当時の風間八宏監督に積極的に質問。物怖じしない姿勢が印象的だったが、その積極的な姿勢とは裏腹に8年前の綾町でプロの厳しさに揉まれていた。
「プロのレベルはこんなものかって、こんなものかというのは、すごいっていう意味で、これはちょっとなかなか厳しいぞっていう風に思った綾町キャンプだったので」
プロの厳しさを体感した板倉は2015年にトップ昇格。17年までの3シーズンをフロンターレで過ごすが出場機会は増えなかった。当時の板倉に立ちはだかっていたのが、2014年シーズンに筑波大から新加入していた谷口彰悟だった。その谷口とA代表の大舞台でコンビを組めたということについて板倉は嬉しかったと振り返る。
「やっぱり、嬉しかったです。フロンターレで3年間一緒にやってますが、その時は自分は試合に出られてなかったですし、ベンチ外からショウゴさんを見てる回数が多かったので。実際に最終予選をこうやって二人で出られたのは、自分にとっても良かったですし、結果それが勝利につながったのが一番良かったかなと思います」
いわゆる代表のレギュラーCBを2枚とも欠く中での試合ということでプレッシャーはあったはずだが「チームとしてしっかり勝ち点3を取るというところでは僕の中では、もちろんチームとしてもそうですが、絶対にそこはやらないといけないなと思っていて」と話す板倉は「もちろん、最終予選のプレッシャーもありますし、センターバック不在で、見ている人は不安材料があったと思いますが、でもそこでやらないと、と思いましたし、ここでやらないと終わりだなと思いました。一つここで勝ち点3を取れたのは良かったですし、次もしっかり勝ち点3を取れるよう変わらずやって行きたいと思います」と次戦を見据えていた。
正直な話中国には攻め手がなく守備陣としては無失点で終わらせるのは当然の相手だった。だからこそ、現在グループ首位のサウジとの次戦が何よりも大事だ。そんなサウジ戦に向け「本当にスタメンを奪いに行くつもりで、次の試合も勝ち点3を取りに行きたいと思います。ほんと、目の前の試合に集中してやっていこうかなと思います」と意気込んでいた。
サウジ戦が厳しい試合になるのは間違いないが、ある意味チャンスでもある。まさに「スタメンを奪いに行くつもり」の勝負の一戦を楽しみにしたい。
(取材・文/江藤高志)