赤鯱新報

【特別インタビュー】市之瀬育成GMが語るステンリー・ブラードの素顔「第2回:サッカーは1974年から変わっていない」

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いよいよ始動を目前に控えた小倉隆史GM兼監督が全権をもって率いる名古屋グランパス。その右腕としてトップチームのヘッドコーチと育成のアドバイザー的な役割であるスポーツダイレクターの職に就くのが、ステンリー・ブラード氏だ。2002年から2004年の間に名古屋でユーステクニカルダイレクターとU18監督を兼任した人物は、ヨーロッパでは引く手あまたの育成のプロフェッショナル。今回は前回に育成組織でともに仕事をし、大きく影響を受けた市之瀬秀樹育成ゼネラルマネジャーに、ステンリーコーチの素顔についてインタビュー。全3回に分けて紹介する。
第1回:オランダ人だけど浪花節
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第2回:サッカーは1974年から変わっていない
ステンの構築する育成システムに関してはヨーロッパでも評価が高くて、オランダでも「ステンリーがいるから来た」という選手が多いと聞く。我々も前回の仕事を依頼に行くとき、最初にフェイエノールトに行ったのは彼がいたからだった。彼の信念は「負けていい試合は一つもないが、育成はそれが全てではない」ということ。育成の仕事はトップに選手を上げてナンボだと言う。最重要課題はトップに上がる人材をいかに見つけ、育てるか。そして育成がトップと決定的に違うのは、これはさっき言ったことと矛盾するかもしれないけど、今いる選手を育てるのが一番ではないということも言っている。育てることはもしかしたら5%~10%くらいのことで、タレントを探すのがほぼすべてなんだと。ヒディンクを連れてきても、ベンゲルを連れてきても、タレントがいなければプロにはなれない。でもメッシを見つければプロになる。アカデミーコーチにはそのスピリットがないと、その資格はないという意味だった。

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