山梨フットボール

「2試合連続で8分に安い失点。ゲームプランが壊れたが割り切れば何ができるのかを知ることができた勝点ゼロ」【2019明治安田生命J2リーグ第37節 東京V2-1甲府 レビュー】


2019年10月19日 東京V2-1甲府(15:03K.O/味の素フィールド西が丘/入場者数3,550人/天候 曇 無風/気温 20.1℃/湿度 84%)

得点者 8’ジャイルトン・パライバ(東京V) 15’梶川諒太(東京V) 80’佐藤和弘(甲府)

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「サポーターを泣かす負け試合も、希望と夢は死んでいない。悔しさや惨めな思いを割り切りにつなげるラストチャンス」

い失点だったと思うけれど、失点に繋がらなかった“運がよかった安いプレー”もあった東京V戦。ただ、5試合を残し、“中途半端な立ち位置脱却に繋げられる“と気持ちは切り替わった。チームとして力がないわけではなく、上手く出せてないだけ。つまり、上手くいかないモヤモヤをコツコツ修正するのではなく、割り切りやくなる。ここまでは小さな可能性の2位・自動昇格を脳味噌の希望を司る純粋で呑気な部分で感じていたけれど、首位・柏を除いても上には7チームもいるので、どこかが負けたり引き分けたりしても、どこかが勝つ。残り5試合では5連勝しても上が揃って4敗くらいしないと無理…。ただ、栃木(1-1△)と東京V(1-2●)に勝って”いれば“4位(引き分けた新潟戦にも勝っていれば暫定2位)だったので可能性は充分にあった2位・自動昇格なので、ラスト10の前半は目の前に転がっているチャンスを引き寄せられなかった、厳しい表現だと、自ら手放したことになる。その理由がどこにあるのか、結果論で言うならベテランの経験値を重視して起用した采配にもあるだろうし、応えられなかった選手にもアピールしきれなかった若手――今津佑太だけは物凄くアピールしていた――にもある。

レーオフ圏の6位は3ポイント差なので充分に狙えるが、下位に勝てない今の内容ではそれさえ危うい。ただ、3位でプレーオフに行くよりも6位でプレーオフに行って、”引き分けはダメヨ“の方が戦えると思う。6位を狙って戦うわけではないけれど、今のままなら6位がギリギリで丁度いい。と、割り切って、甲府名物の悪あがきと諦めの悪さを発動すればいい。そっちの方が強いチームになるはず。

ーブー言いながら帰ったサポーターや新宿の高層ビルを見ながら泣いたサポーターもいたと思う東京V戦。知り合いのサポーターからは、“疲れて死んだ”とラインが来た。0-2で前半を終え、後半が始まる前からゴール裏のサポーターはほぼ休むことなくコールし、歌っていた。ハーフタイムが終わる前にコールが始まって、後半が始まってもずっと声を出していたゴール裏を見て相当な思いだと思ったし、腕を上げるし跳ねるから体力的にもきつかったはず。東京Vの“臨時”ホームの西が丘ながら、ゴール裏の密集度や声では完全に勝っていたのにピッチの中で勝てなかったことが本当に残念で悔しく、腹立たしかった。

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