ニイガタフットボールプレス

【2020年のre:start】~20年1月編/最も読まれた記事~

リーグが中断して3カ月。現在は2度目のプレシーズンのようです。そこで、いま一度、2020年のチームへの「期待値」に注目します。昨年12月から今年2月まで、月ごとに記事のビューワー数を集計。カウントダウンしていくことで、皆さんが新チームにどのような関心を持っているかを探ります。

■この世界で、しばしば起こること

2020年1月
10位/【勝手に蹴りやがれ】「今シーズン」(1月9日掲載)
9位/【コメント】~トレーニングゲーム高知大戦を終えて~(1月18日掲載)
8位/【春野ノート】「課題を克服しながら」(1月26日掲載)
7位/【春野ノート】「リスクヘッジ」(1月24日掲載)
6位/【インタビュー】~達也のツボ(2)~「まず守備から始まったのは意外でした」(1月26日掲載)
5位/【インタビュー】~2020年のフォルム 玉乃淳GMに聞く~(第2回)「先々にまで備えて、僕らは強化を進めなければならないです」(1月16日掲載)
4位/【春野短信】「ユーモア」
3位/【春野ノート】「彼が立っている場所」(1月21日掲載)
2位/【インタビュー】~2020年のフォルム 玉乃淳GMに聞く~(第1回)「プッチと2人で話したのは、ハングリーさあふれる集団にしようということです」
1位/【春野ノート】「感謝の気持ち」(1月27日掲載)

[CLOSE UP]
「大宮に来たときもそうですが、まず日本という国、新しい環境、文化に順応しなければなりません。だから新潟でも、私はリスペクトするところから始めました。それと同時に、日本人の選手たちに、外国人選手のスタイルや考え方を示し、伝えることも意識しました。それが、私がここに残すことができたものです。そして、ともに成長することができたと思います」(カウエ)

その朝、春野のピッチでトレーニングが始まる前の円陣で、カウエ選手ひとりが私服のままでした。新潟を退団するカウエ選手のことばを届ける春野ノートが、今年1月、最も多く読まれました。

2018年夏に大宮から加入し、昨シーズン途中からはキャプテンも務めたカウエ選手。「突然だとみなさんは感じるかもしれないが、この世界ではしばしば起こること」という彼のコメントにもあるように、それぞれが、それぞれの立場で、プロフェッショナルとして事に当たった末の、別れでした。

2020年のチームが、目指すサッカーを確立し、目標を達成すること。そのプロセスにおいて、選手は切磋琢磨しながら、ひとりひとりが輝くこと。このふたつとも現場では尊重され、追及されています。

みんなの前であいさつする前夜、カウエ選手から直接、決心について聞いていたというシルビーニョ選手のことばを引用しようと思います。2月15日の『ニイガタフットボールプレス』に掲載したインタビューからのものです。

「カウエに関して監督に何かを私が言う立場にはありません。カウエ自身が、監督の目指すスタイルに自分が合わないと気づいていたし、監督も同じような認識を持っていたと思います。このまま新潟にいると、試合になかなか出られないかもしれない。それはひとりのプロサッカー選手にとって、とても厳しい状況です。それならばフリーの立場となって、違うチームを探した方がいいのではないか、と。カウエが選び、決めたことなので、私に何か言うことはありません」

カウエ選手がキャンプの途中に去った出来事は、新しいコンペティティブネス(competitiveness)、競争性の中にチームは生きていると、われわれに教えてくれます。

チームを編成する際の時間のとらえ方が、変わったと感じました。毎シーズン、新たにチームは始動し、激励会を経て、キャンプに臨みます。2020年の場合、激励会の舞台でみなさんの前に立ったチームは、編成が完了しているわけではなかった、ということです。キャンプとは、新チームを鍛え、形づくる期間であると同時に、セレクションのような意味合いを持ち、補強が進む期間でもある。

僕は、そう理解しました。高知から新潟に戻ってきたチームは、新たなアプローチのキャンプを経て、競争力を高めた集団だったのです。

reported by 大中祐二

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