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檜枝岐村(ひのえまたむら)の小中学生24人が等々力を訪問し神戸戦を観戦【ニュース】

8月12日の神戸戦の応援のために、福島県南会津郡檜枝岐村(ひのえまたむら)の小中学生24人とその保護者が等々力を訪問した。これはフロンターレのスポンサー企業、株式会社サンの関連子会社、有限会社尾瀬小屋の現地での活動が縁で繋がったもの。

きっかけは今年1月に尾瀬小屋の工藤友弘さんがグッズ数点を子どもたち数名にプレゼントしたこと。その事実が村内の子どもたちに広まり「自分もほしい」という声が大きくなったことで3月に村内で交流会を実施し、希望者にフロンターレグッズをプレゼントしたという。

そうしたきっかけを経て、今回の訪問が実現したとのこと。

なお福島県の地元Jクラブの福島ユナイテッドと、いわきFCにはスタジアム訪問の相談をしたとのことだがクラブ側のマンパワー不足を理由に受け入れられないとのことで実現出来ず。ということで、今回の訪問が実現した形だ。


試合を前に、名願斗哉、松長根悠仁、早坂勇希の3選手と集合写真を撮り、ハイタッチで交流している。


子どもたちを代表して取材に応じてくれた檜枝岐中3年の星勇伸くん14歳は、「檜枝岐村と関係が深いということで、今回は試合を見ることができてすごい嬉しいですし、選手との触れ合いも少しの時間ですができたので、とてもいい機会だなと思いました」と述べている。

星くんは、今年の1月以前はフロンターレについて「サッカーの強いチームだなくらいしか知らなかったです」と話すが交流会を経て「サッカーにも興味が出ましたし、フロンターレを応援する気持ちっていうのが出てくるようになりました」と話している。

ちなみに交流会では橘田健人からのビデオメッセージも上映されたとのことだが「雪国でも夢は叶うと思います」とのメッセージを受けて「バドミントンをやってるんですけど『夢は叶う』と聞いて、日本で活躍する選手が、僕たちにこういうことを言ってくれるので。すごい何か元気が出るというか、すごいメンタル的に強くなったなと思います」と笑顔だった。

子どもたちは試合を観戦後、選手たちと記念撮影を行い、スタジアムをあとにしている。

なお、檜枝岐村では今回の活動が歓迎されており、たとえば檜枝岐村教育委員会主任主査の平野暁史さんは「本物に触れることが少ないので、本物を見てもらいたい。あとは人を、誰かを応援する力の大事さを体感してもらいたいですね」と話していた。雪深い檜枝岐村は10月から5月まで雪に覆われるとのことで、プロスポーツを目にする機会はそう多くない。そういう意味でサッカーでは国内最高峰のJ1の公式戦を観戦できる場として、今回の経験に対し、村を上げて期待をしているようだ。

補足になるが、尾瀬小屋はその名の通り尾瀬国立公園で宿泊施設を運営している会社で、尾瀬国立公園の福島県側の拠点を檜枝岐村に置いている。

(取材・文・写真/江藤高志)

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