「川崎フットボールアディクト」

谷口彰悟、ブルーサンタのコスチュームで送別会に臨む【#オフログ】

■過去最多の2,635人のサポーター

谷口彰悟が、集まった2,635人のサポーターを前に退団のあいさつを行った。
谷口については12月19日にクラブから退団がリリースされていた。

2022年12月25日にフロンタウンさぎぬまにて行われた送別会は、谷口がブルーサンタに扮して登場。病院などの慰問などでおなじみのコスチュームについて谷口はチーム内で「一番着ているらしいです」と述べて会場を笑わせていた。

冒頭のあいさつで、送別会開催についての謝辞を口にした谷口は、新加入した2014年以降の思い出を口にしつつ「このクラブの悲願であったリーグ優勝も達成することができて、今ではリーグを引っ張っていく存在になった」フロンターレでの経験が財産だと発言。

「居心地が良く、暖かいサポーターに常に支えてもらいながら、9年間一緒になって戦えました。サポーターのみなさんには感謝してもしきれません。ありがとうございます」と述べている。

そんな谷口のフロンターレでの印象に残る試合は2017年の最終節。優勝を決めた一戦だとのこと。

「2017年の初優勝を決めた時のホーム等々力で戦ったあの試合は一番印象に残ってます。僕たちの悲願で、最後逆転優勝で、サポーターもすごく喜んでくれて、あの声援はすごく覚えてます」

そう話す谷口は、今回の決断について、

「9年間もいると家族のような関係性で、居て当たり前、いつも応援してくれる」というような環境になる中「そういう所から環境を変えるのは今でも不安ですが挑戦したい。まだまだ選手として成長したい気持ちが強く、自分の気持ちに従おうと。後悔はしたく無い」とその理由を説明している。

冒頭のあいさつに続いて行われた質疑応答後、全参加者とのグータッチで谷口は最後の時間を過ごした。ちなみに過去の送別会は、参加者一人ひとりと最後のあいさつで言葉を交わせる程度の時間はあったが、さすがに参加者が多すぎてグータッチのみということになった。

なお、過去の送別会では2018年のエウシーニョのときが1000人を超えていたようだ。

エウシーニョ「川崎フロンターレに関しては自分が日本でプレーする扉を空けてくれたクラブなので、とても感謝しています」送別会レポート【麻生レポート】

■移籍先はカタールになりそう

サポーターとの送別会後、報道陣向けに対応を行った谷口は移籍先について「そうですね、報道の通りたぶん、カタールの方に行くとは思います」と発言。逆に言うと、正式な契約はまだということなのだろうが、現状報道されているカタールのチームが最有力候補ということらしい。

また谷口はカタールでの戦いに備え「ワールドカップで経験した、あの感じというか。気候だったりとか、そういう舞台で、また新しいところで、戦うんだなっていう準備をしている段階ですし、どういったリーグかっていうのは、本当、もうやってみないと分からないのかなというところが正直なところ。とにかく行って、サッカーをして、いろいろ感じて吸収していけたらと思っています」と意気込んでいた。

なお、4年後の本大会に向けては「やはり一回経験すると、また出たいなという強い気持ちになっています」と意欲を示しつつ「ただ4年って結構長いので、もちろん見据えながらやりますけど、とにかくでも地道にしっかりやっていくというところ」が大事だと述べ、それは「カタールまでの4年間、僕はそれはすごく感じて」いたことだとしている。そして「またコツコツ考えていきたいと思っています」とのことだった。

ワールドカップで示した奮闘ぶりは見事で、フロンターレで共に戦ったチームメイトとの息も合っていた。来季はもう、そのプレーを身近に見ることができないことが残念ではあるが、ぜひ、新天地でもらしさを発揮して、4年後を目指してほしいと思う。最後まで折り目正しく対応してくれた谷口の、新たなチャレンジの成功を祈りたいと思う。

(取材・文・写真/江藤高志)

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