「川崎フットボールアディクト」

知念慶の移籍を受けて【コラム】

■最初は釣りの話

知念慶の移籍が発表された。

11月26日に出されたリリースでは鹿島に完全移籍するということで、寂しくはあるが、それだけの評価を受ける選手にのし上がってくれたことを率直にお祝いしたいと思う。

もっと古くからフロンターレに所属していたような感覚もあるが、加入したのは2017年から。契約していたプーマさんからスパイクなどの用具提供を受けた際に「こんなにいただけるんですか?」と真顔で驚いていて、その様子に担当者が逆に驚いたという話を聞かせてもらったことがある。そういう素直さが、知念という選手の人間味を作っていたように思う。

そんな知念に初めて話を聞いたのは、2017年1月21日のこと。綾町での合宿5日目の練習後のことだった。

冒頭、いきなり釣り話からスタートしていたのは、知念の直前に話を聞いた田坂祐介現スカウトに釣り部について聞いていて、その中で知念の名前が出ていたからだと思うが、今読み返すと我ながら謎。サッカーの話は一切聞いていない(笑)。

○知念慶
--釣りをやられていると
「磯釣りをしてます。エサ釣りで。親父と昔から行ってました」

--学生時代はコンビニのバイトをやっていたとか?
「みんなやってました。週2回、深夜です。夜10時から4時までです。プロは目指してなくて、実業団に行こうと思ってて、ホンダとか。サッカーでホンダに入ろうと。そしたら監督からどこどこから(練習参加に)来てくれと言われてて、行ってました。それでサッカーの道あるのかと思って」

ちなみに質問の最後は手料理。我ながらこれも謎だった。

「4年生になって一人暮らしをしてたんですが料理は全くできません」

そんな知念にサッカーの話を聞いたのが17年2月4日の沖縄・中城合宿2日目のこと。冒頭に新人研修の話を聞いたあと、地元沖縄での合宿についての質問に続き話を聞いている。

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