「川崎フットボールアディクト」

【コメント】4/19 熊本地震に対する対応について

▼天野春果部長
--熊本地震の支援のあり方についてどう考えていますか?
「東日本の傷が癒えぬうちにこういう地震が起きたことは、日本が大変だなという事はありますが、どっちが大事でどっちが大事でないということはない。その中でクラブとして募金活動はやって行こうと。それは選手会中心でやるためにノボリとも話した。ただ東日本と違うのは、被災地出身の選手が二人居るということ。大事なのはその二人がどういう活動を考えているのかということ。小笠原満男の時と似ていて、東北人魂。だからあの二人が考えたことを我々がサポートしていこうと。それが今までと違う。東日本の場合はこっちでまとめて選手に話してたけど、地元のことは地元のことがわかる選手が主導してもらえるとありがたい」

--支援物資が滞っているという話も聞きますし、ニーズが変わってくることもある。そういうところもリサーチしなければならないと。
「今日話したのは、東日本大震災で学んだこと。どういうことが支援に繋がるのか。被災地に実際に入ってわかるのは物が送られてきた時に、必要じゃないものが送られてくることもあるということ。避けなければならないのは、向こうが欲しているものをタイムリー(必要なとき)に渡すということ。欲しているものと、タイムリーさは、現場でないとわからない。だから一番は大きな赤十字さんとか、に入れるのが安全。でも被災地の出身者が二人居るわけで、二人が現地の情報を得て、動けることがあるのであれば、そこはクラブとして一緒にやるよ、という話をしました。個別で自分の友だちに対して何かを送るとするとややこしくなる可能性がある。だからただ単に向こうの知り合いに対して、ということではなく、そういう知り合いにリサーチをして必要があるならクラブとしてできることをやりたい。
こういうことはまずはライフラインで、今なら食の事が言われている。それは福島のパックごはんとかは送れる。それが問題にならないのであれば、支援はできるという話。でも情報がないので」

--今後の活動方針は現地と密接に連絡を取り合って行うという方向性になりますか?
「動きとして東日本の時と違うのは、被災地が壊滅的な状態ではないので、情報が入らないとかわからないということはない。この段階で飛行機で飛べる。オレが思うに、東日本の時とは状況は違う。家屋の倒壊と、余震を考えた一時避難。そう考えると一ヶ月が勝負。新築の家を立て直すと言っても1年半くらい。
震度の規模は大きいですが、被害のところでは不幸中の幸い。それを考えると、ライフラインの衣食住のところのサポートは、うちがやるよりも他からのサポートの方が早いと思う。それよりは、サッカーを職業にしている社会人として、精神的な疲労とか、なにかやれることが出てくると思う。そのためには大津高校のOBとかがいる。鹿島の植田君とかね。サッカーを職業にしている人たちとの連携も大事になると思うので、そうい輪を広げることも必要じゃないか、ということは言いました」

--選手主体で何ができるのかを考えると。
「大事なのはクラブが考えたことに乗っかるのではなく、被災地の出身者が居るから、彼らが考えたことをクラブがどうサポートするのかということ。でも分からないからね。だからそこは話して、進めたほうが良いかなと。ということで来て話をしました。
あとは浦和戦があるから、浦和戦の動きはノボリが選手会長で彼を通さないといけない。でもノボリはしっかりしてるからね。意外と考えていて早いしね。だから選手会のことはノボリに任せて、あとはクラブとしてできることは、彼ら二人が考えたことを尊重してね。それは押し付けたくはないと思っています」

(取材・構成・写真/江藤高志)

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