赤鯱新報

【赤鯱短信】充実のスプリントが示す一つの成果。佐藤寿人の知る人ぞ知る努力、ここに実る。

これを努力の成果と呼ばずして、何と呼ぶのか。1ヵ月ほど前から始まった佐藤寿人のMF生活は、日を追うごとに充実したものになっているように見える。もちろん彼ほどの選手ならば、同じ攻撃陣としてサイドハーフというポジションに適応するのは驚きではないのかもしれない。だが、それだけではここ数試合の動きの良さ、とりわけフィットネス的な部分でのパワフルさは説明ができないものだ。ストライカー一筋で10年以上を過ごしてきた男にとって、対人守備や自陣方向への全力ダッシュは肉体的な負担も小さくなかったはず。今やすっかりサイドバックに定着してしまった和泉竜司でさえ、沖縄キャンプの時には「使う筋肉が違うのでキツイです」と、アイシングだらけの足で宿舎へと帰っていったものだ。ましてや35歳の佐藤が、しかもこの終盤にポジションを変えてすぐに対応できるほど、肉体的にも簡単なことではない。

では、なぜ佐藤はむしろ動きのキレを増してきているのか。その理由はとある日の練習後に、本人からヒントをもらったことで判明した。

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