【無料記事 2017明治安田生命J1第9節 神戸対甲府 選手コメント】DF 5新里亮、FW 11堀米勇輝、FW 13河本明人、DF 3畑尾大翔
【2017明治安田生命J1第9節 神戸対甲府 選手コメント】DF 5新里亮、FW 11堀米勇輝、FW 13河本明人、DF 3畑尾大翔
DF 5新里亮(26)
神戸は畑尾(大翔)の前に人数をかけてきて、そこに誰も行けずに2~3人が入ってきてターンされたりコンビネーションで中央を崩されかけた。後半、渡邉千真選手にシュートまでいかれたのがあった。前半から畑尾と話していたがあれが(与えた)一番の決定機だったと思う。あれを試合中に解決できないと、今日はラッキーで失点ゼロだったけどこれからの失点に繋がるところだと思う。
――去年のホームの神戸戦(0-3●)は新里選手も畑尾選手も先発しながらも前半に3失点し、早い時間に交代となり、悔しい思いが残る試合だったと思いますが、その思いはありましたか?
「特別何かをしようとは思わなかったけど、2人ともそれは頭の中にあった。相手の頭にも(甲府のDFラインの)裏というのはあるだろうと2人で話していた。失点ゼロで守れたことは良かった。でも、細かいところでチャンスを作られているし、シュートも相手は多かった(19本)」
――最後のところでは身体にシュートを当てて防いでいました。
「今日はよく当てましたけど、ちょっと崩されたりとか、悪い中で守り切ることは今日は良かったけど、こういうところから少しずつ学んで変えていかないと勝点は積み上げていけないし、同じようなミスから負け試合になるのは嫌。今日は失点ゼロだけどシュートは打たれているし、チャンスを作られていることは突き詰めないといけない」
――失礼ながら、新里選手があんなに1対1が強いとは思っていませんでした…。
「1対1は弱いですよ。スピード勝負はそんなことはないけど。1対1は弱いんでそこはぼかしながら守ることも大事だと思います。ただ、縦のスピードには付いて行けます。G大阪戦や川崎F戦は勝ち切れなかったけど、今日は勝ち切れたことが良かった。最後のFKは嫌でしたけどね」
――「早く終わってくれ」って祈りながらの試合でしたか?
「後半の最後15分くらいはしんどかったけど、前半点を取ってからと後半始まってからは1-0で逃げ切ろうなんて気はなかったし、カウンターのチャンスもあったしドゥドゥが入ってきて追加点のチャンスはあると思っていました」
――今日は久々にカウンターにもパワーがありましたね。
「(河本)明人が一人で運んで相手のDFラインを押し下げてくれて凄く助かった。そこからもう少し自分たちの時間を作りたかったですね。カウンターのチャンスは前半から多くなると感じていました」
FW 11堀米勇輝(24)
――シュートの時、ゴールが決まるところは見えていましたか?
「見えてなかったです。とりあえず突っ込んで、頭に当てることだけ意識していました」
――ゴールが決まったと分かったのはいつですか?
「(河本)明人君に『入ったよ』って言われて分かりました(笑)」
――前節、吉田(達磨)監督からの話がありましたが、今日のゴールは無意識の感覚で打てたシュートですか?
「こういうタイミングは自分が変われるチャンス。逃せないと思っていました。ミスしてもいいからボールに触らないと自分の良さが出ないので、とにかくボールを欲しがることを意識しました。あとは、これまでは試合を楽しめていなかったので楽しもうと思っていました」
――楽しめましたか?
「『もっとできたな』という場面はいっぱいあるけど、やって出た反省点なので楽しかったです」
――チームとして前へのパワーが出たのは塗り直しの効果もありますか?
「途中から中盤を4枚にして自分がシャドーに入ってからしっくり来た感じがあります。相手のSBが高い位置を取ってきたのでそこには出やすかった」
――J1での初ゴールを渇望していたと思いますが、ヘディングで決めるということをイメージしたことはありましたか?
「全く、なかったです(笑)」
――J1初ゴールの意味は?
「苦しい時間帯に一発のチャンスをモノにすることをチームは大事にしていました。『ゴールを決めてくれる』という希望があると後ろの選手は信じて守ってくれる。守ってくれるから点を取って信頼関係ができる。それをもっと強くしていきたいです」
――神戸戦に向けての練習では小椋(祥平)選手と話をして、「もっとボールに触るようにしてリズムを作った方がいい」というような話をしたそうですが、実際にそうできましたね。
「オグ(小椋)さんやヒョウ(兵働昭弘)さんと話をして、(自分は)ボールを触ってリズムを作るタイプだと思うし、『もっとボールを受けていいよ』と言ってもらって、今日はいつもよりもボールを触って自分の間合いでボールを持てる感覚が増えてきたと思います。最初の何回かはフワフワしてボールを取られたことは反省点ですが、前節の反省点は生かせたと思います」
FW 13河本明人(26)
今日は悪くなかったけど、後半(ドリブルで仕掛けて)PKを貰えそうになったところがあって、あそこはシュートを打てたから、打ちたかった。それが一番悔しい。相手の足がすねに当たって痛かったけど全然いけたと思う。
――堀米選手がシュートが入ったのを「河本選手に教えてもらった」と話していますが、そうなんですか?
「シュートを打った後、ホリ(堀米)が『へッ?』みたいな顔をしていたから、『入ったぞ!』って言ってヘッドロックをしました(笑)。ホリが一番嬉しいと思うけど、俺らチームメイトも嬉しいゴール。いろいろ言われるのは当たり前で、それまでのホリは気負いすぎていたと思います。その思いはみんな感じていたと思う。だから、みんなも嬉しいゴール。小さい選手がヘディングでゴールを決めるんだから凄い。でも、あのゴールは俺がニアに走り込んだから、(田中)佑昌さんが『ホリが見えた』らしいので、俺のことも褒めてください(笑)」
DF 3畑尾大翔(26)
チャンスが回ってきたときになかなか結果が出せずにいたけど、失点ゼロに抑えて1点取って勝ち切ったことは大きい。5-3-2で立ち上がって、ボランチがみんなバラバラにプレッシャーを掛けていて、大森(晃太郎)選手のところにスポッとボールが入ってターンされてスピードアップされた所があって、そこをどう改善するか、ボランチの選手と話し合った。途中で5-4-1に変えてから落ち着いて守備ができるというか、これなら守れると思いました。
――神戸の攻撃で一番嫌だったのはどんなプレーですか?
「大森選手のところにスポッとボールが入ってからですね。中盤を4枚にしてからは守りやすくなりました」
――甲府が先制してから、神戸に少し焦りやイライラを感じましたが、ピッチの中ではどう感じていましたか?
「そういう感じはしなかったですね。むしろ、こっちが熱くなっていました。先制して勝ちに行きたいという思いがみんなに出たと思います」
――攻め込まれる時間も回数も多かったですが、決定機の手前で防いだシーンも多かったのでそれほどやられている感じはしなかったですか?
「もう少しオーガナイズして自分たちのボールの時間を増やさないと。ただでさえ守備の時間が長いので、もう一つエネルギーを出してシュートで終わる、コーナーキックを取るという強かさがないといけないと思います」
――優勝争いをしているチームからの勝点3は大きいですよね。
「そうですね。でも…」
――喜ぶよりも、もう課題を修正する意識の方が強くなっているんですか?
「まぁそうですね」
――去年、ホームで0-3で敗れたリーグ戦の神戸との試合では前半に3失点して、前半で交代となりました。その借りを返せた感じですか?
「なかなかチャンスを掴めず、試合に出させてもらっても結果を出せていなかったので、序盤戦好調の神戸に対して失点ゼロでこういう結果で終われたことは良かったです」
(取材/松尾潤)