山梨フットボール

「選手が見せてくれたものはポジティブですし、僕が出した結果がネガティブだったというだけ」吉田達磨監督【無料記事 J1第16節 清水対甲府 吉田達磨監督 記者会見】

【無料記事 J1第16節 清水対甲府 吉田達磨監督 記者会見】

勝点が同じでお互いに負けられない試合で、勝ちたい試合で、このいいスタジアムで戦い、応援に応えることができずに残念に思います。戦いぶりとしては”質”云々はあるにせよ――そうも言ってられないだろうと言われればそうなんですが――選手の見せてくれたものはネガティブでなくポジティブで、鄭大世選手とチアゴアウベス選手のツートップはJリーグでも屈指の破壊力と決定力を持っていて、このツートップを抑えつつも、サイドを使いながら攻撃をして仕留めるところのクオリティは自分たちには足りなかった。

後半の立ち上がり松原(后)君が上がって来るスペースを与えてしまって、コーナーキックが連続した中でファールもそうだけど僕らの左サイドでオリヴァー(ボザニッチ)がちょっとファールをしてしまった。そういったものが何分間か攻撃を受ける一つのファールだったり、ちょっとした質のところで押し込まれるということでセットプレーが続いた。そこで盛り返せなかった。

要約すると押し込まれた時間帯を跳ね返せずに失点してしまった。それが今日のゲームだったと思います。フィニッシュに行こうとする気持ちも形も見せましたが、欲しいのは質であって、パスなのか、シュートなのか。もう一つ運ぶのかそういうところのクオリティが高まっていくこと。そうすることでこのようなゲームが、引き分けだったり、勝ちだったりに繋がっていくと思います。

選手が見せてくれたものはポジティブですし、僕が出した結果がネガティブだったというだけで、彼らがしていること、取り組んでいること、彼らがファイトして天皇杯の地獄のような試合からチームとして違った顔、姿勢を見せてくれていると思う。また、すぐに試合が来るので17試合目、鳥栖戦に向けてファイトしていくだけです。

Q
攻撃面の課題は?
A
質、パスがズレるとか、クロスがズレるとか、それはあると思いますが、問題点と言われるとゴール前なので点を取ることに関しては…これが発見できればいいと思いますが、チャンスを…質が低いのならチャンスを5回でも6回でも作ることに向けていかないといけない。ヴァンフォーレというチームは変化している途中ですから、チャンスの回数がそもそも多いわけではなく、今、そこに選手たちみんなでトライしているので、みんな前向きにやってくれていると思います。強いて挙げれば僕がいい策を出せたり、サインプレーを出せればいいのでしょうが、そいうこともできなくて今苦しんですが、もう少しチャンスを作って、チャンスを作るということはピンチのリスクも同時に高まるので、そこのバランスを取ってやらないといけないが、選手がリスクを冒さなかったかと言えばそんなことはなくて、リスクを冒して攻めたし、チアゴ・アウベスと鄭大世のカウンターは強烈ですから。ギリギリのところを行きましたから。そこに関しては更にトライしてもらいたいと思う。ちょっとした質のところ、逆を取るとか、クロスを合わせるとか。思い切りというところは柏戦も今日の試合も出せるようになっているので、今一つゴールのアイディア、落ち着きと経験のイメージをつけていきたいと思います。

Q
ウイルソンのタスク、改善すべきところは?
A
ウイルソンはよくやってくれたと思うし、身体のキレはもう少し上がると思います。ウイルソンは16試合で1点しか取れていませんが――物足りないですが――彼のもとにもう少し多くのチャンスもそうですし、ウイルソンがサイドに展開したときに3~4回早く見つけてあげられていればというところもあるので、ウイルソンが特によくないということはないです。

Q
ジュニオール・バホスの現状については?
A
所属チームがない状態でチームにずっといて、チームの雰囲気に慣れる時間はあったけれど、ケガをしてようやく戦線復帰して一週間足らずで今日を迎えた。ドゥドゥが出場停止で交代のところにバホスを入れたいということで、連れてきました。日本のサッカーは特殊で、すぐに周りにディフェンダーが来るので今日は突破はなかったけれど、2回ファールを貰いました。クロスの時に迫力を持ってゴール前に飛び込んでいくところも今日は見られた。今の彼の立ち位置は、エデル・リマがいて、ウイルソンがいて、ドゥドゥがいて、4人目の外国人ということになりますが、今日可能性を見せたことでブラジル人の中にも競争が生まれる。フレッシュさを見せてくれた思います。

Q
清水はホームで思ったよりも慎重だったということは感じましたか?
A
ここ何試合かのスカウティングを見ればスペースをしっかりと消して強烈な前線の選手がいるし、(ミッチェル)デュークも速いからこういうところを使いながらタイミングを見て松原君が出てくる。予想していたよりも自分たちが相手陣内に長くいるという感じはあったと思う。もう少しプレッシャーを受けてという風には思ったけれど、そんなにイメージとは大きく変わらず、戦い方として後半戦もこうやってくるだろうなぁという印象しかない。
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ