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【徳島vs藤枝】吉田達磨監督記者会見コメント「最後をこじ開けないと勝点3は取れませんから、その部分の質やパワーは今日の悔しい残像を残しながら、次の秋田戦に向けて改善したい」

■明治安田生命J2リーグ 第41節
11月4日(土)徳島 0-0 藤枝(14:04KICK OFF/鳴門大塚/8,004人)
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〇吉田達磨監督
ホーム最終戦ということでたくさんのファン・サポーターに来てもらい、天気も晴れてこの陽気、互いに残留が決まった中で思い切ったサッカーができるといういろいろな背景がありました。また試合は0対0という結果でしたが、互いにチャンスを作り、前半の途中で藤枝の選手が退場になるという出来事があり、10人になった相手に対して、カウンターに気を付けながら僕たちがボールを前に運ぼうとする展開であったと思います。
最後の質というのはよく言われることですが、僕も選手もそう思いながら今日は試合が終わってしまいました。ボールはひとつですし、重さも同じですし、ピンチになったりチャンスになったりする決定機に関して人数はさほど関係ないということをハーフタイムに選手と共有しました。例えばクロスのところでシュートを打つとか、シュートを打つべきところで少し時間がかかってしまうとか、そういったズレというかチグハグさはトレーニングがしっかりできていないのだと痛感しています。
とはいえ選手は最後までよく走ったと思いますし、相手が幾つかのポイントに人数を集めてきたり変化を付けてくる中で、しっかりと対応し決定機まで運んだという点では、選手の姿勢や走ったこと、スペースを見つけ出すコンビネーションは称えたいと思います。ただし最後をこじ開けないと勝点3は取れませんから、その部分の質やパワーは今日の悔しい残像を残しながら、次の秋田戦に向けて改善したいと思っています。

Q:攻撃面での課題は残りましたが、無失点で終えた結果はどのように評価しますか?

はい、とても集中していたと思います。相手の矢村選手、アンデルソン選手はオフサイドポジションを取りながら、特に左サイドから横山選手、榎本選手にFWの1枚が絡んでくるのでそこに枚数が多くいて対応するのはなかなか難しく、前半はずっと気持ち悪い状態でいたと思います。それでも、もちろんシュートは打たれますけど、決壊するというか、崩れてしまう場面は今日の試合ではほぼありませんでした。長崎戦は少しありました。磐田戦はカウンターでやられましたが、守備の決壊はほとんどなく、バイタルエリアを使われたのは90分を通して1回でした。チームは着実に成長しています。今日、ネットを揺らされずに終えられたのは手応えとして良いものであると思いますし、選手も自信になると思います。今日は内田選手の代わりにも石井選手が出場しましたが、最後の最後までコンパクトさをキープして、相手の鋭さを警戒しながら適切にプレーしてくれていました。

Q:最後の質の部分、来季以降に選手を替えないと難しいのか、それともトレーニング次第で今の選手たちが高められるのか、どうお考えですか?

どこへ入っていくのか、場所を取るということに関してはトレーニングで十分積めると思います。クロスをいつ入れるのかに関してもトレーニングで改善していけると思います。ただそれ以外の、決定機と言えるほどではないチャンスを決めることに関しては、上に行くためには違った力が必要なのかもしれませんし、そういうチームが勝っていきますが、今僕にできることやチームにできることは、回数を増やしていつ、どこを、どんなふうに取っていくのかというところを突き詰めることであり、それは今のメンバーなら十分可能だと思っています。

Q:後半はかなり押し込む時間が多く、右は杉森選手と西野選手のコンビネーション、左は西谷選手の個の力で形を作っていましたが、引いた相手に対してポケットを取る動きや侵入していこうとする選手がいないような印象を受けました。監督はどのように感じていますか?

相手は10人になったので、おっしゃる通りに右は西野選手が、左は西谷選手が幅を取り僕たちのパワープレーという状況を作りましたが、ニアゾーンやボックスに入っていく動き、質、タイミングは合わなくなると走らなくなってしまいます。ここまでの数試合はかなりスムーズにできていたのですが、逆に今日は僕の方から「詰まったらサイドを変えよう」「ボールを動かそう」というような指示を出したので、数試合で上手くいきかけていた流れをもしかしたら摘んでしまったかもしれません。

Q:前半の立ち上がりはひっくり返してのカウンターで森(海渡)選手にチャンスが来ました。その後も森(海渡)選手を使いながら、特に永木選手からの配球でチャンスが生まれていたと思います。保持型でグラウンダーばかりではなく、相手を見ながらひっくり返せるときは狙おうという攻撃をトレーニングから落とし込んでいるのですか?

ボールを保持しようとする中で長いボールを使ったりひっくり返すことへの罪悪感を、僕も指示しながら感じます。しかし、まずは大きなスペースをダイナミックに使っていくのはセオリーなので、よい着地点を見つけながら進めてきました。今日も前線の選手に「急に来るチャンスはけっこうあるよ」と伝え、できたスペースへダイナミックに走り決定機を作ろうとしました。

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