【大分vs徳島】吉田達磨監督記者会見コメント「全く下を向く必要はありませんが、悔しいと思える気持ちを大事にしたい」
■明治安田生命J2リーグ 第35節
9月16日(土)大分 3-3 徳島(19:03KICK OFF/レゾド/9,741人)
得点者:10’石尾崚雅(徳島)19’野村直輝(大分)69’永木亮太(徳島)71’西谷和希(徳島)78’ペレイラ(大分)86鮎川峻(大分)
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〇吉田達磨監督
連休の初日、とても蒸し暑い中で250人を超える徳島のサポーターの方が一緒に戦ってくれました。僕たちが今、勝点をコツコツと積み重ねていく中で、アウェイで強豪の大分相手に、勝ちを取ろうとスタンドのサポーターを含めて全員で戦った結果、勝点1でした。
前半に先制して、後半には勝ち越して、突き放して、試合を終えられるのが上位を争う強いチームだと思いますし、僕らにはその力はまだなかったと感じています。大分を相手に勝点1を取って徳島に帰ることは全くネガティブなことではありませんが、選手達にも話しましたが、追い付かれた、引き分けたことをとても悔しいと思えていることが大切です。
僕らは2回先行して2点差をつけたこと、そこから同点に追いつかれて、盛り返すための1本、2本を繋がなければいけないパスが繋がらなかったことに後悔はあります。
今日は児玉選手がスタメンでしたが、彼の役割としてボールを落ち着かせることや、ボールを受けてエリア内に侵入したり、決定機を創出することに関して素晴らしい才能があると思います。今日はそこにチャンスがあると思いスタメンに起用しました。ただ、前半彼がボールをロストしたシーンというのは、これから彼が成長して、タフに戦っていく上で一緒に学んでいかなければいけないと思います。
サッカーの試合はどこでリズムが狂うかわからない。相手が上回ったらそれは仕方ないと思いますし、点を取られてしまいます。けれども、自分がずっと下回っていると勝つことはありません。勝点2を失ったか、相手の最後の勢いを考えれば勝点1を取ったと言っていいのかわかりませんが、そこから学びを得て、彼も僕自身もしっかり引き締めて頑張りたいと思います。
改めて大分の終盤のパワーのかけ方や1人1人の走っていく鋭さ、球際の強さ、1本1本のパスの強さやレンジは、本当にいい選手達だなと思いましたし、僕たちも1つ1つのクオリティにそれぞれが目を向けられるように。
またファイティングポーズを取って、僕が先頭を切ってしっかりとチームを引き締められるように、しっかり休んでから大宮戦に向けて来週から全員でいい競争と準備をしていきたいと思います。
Q:今季は開幕から、試合終盤にそれまで自分達が主導権を奪えていたにもかかわらず相手に押し込まれ失点してしまう事が多いです。吉田監督に代わってからはすごく安定していましたが、どうして今日の試合は終盤に押し込まれてしまったのか、また今後どう改善していけばよいと思いますか?
以前の事は僕のチームでは無かったので言えない所があるのはご理解いただければと思います。
ここ数試合、押し込まれた時間帯は守り切れていました。今日に関しては相手がパワーをかけてくれば、そこにボールがあるのは仕方ないですしセカンドボールは防ぎようが無い所もあります。ただ僕たちがしなくてはいけないのは、もう一回攻め直すことで、確実に繋げるパスがピッチの中にあったはずなんですね。そこできちんと1本のパスが繋がることで展開が変わりますし、相手は下がらなければいけないです。その刻んでいく5秒とか10秒の積み重ねが、最後の苦しさになるわけです。
ただセットプレーでスコンとやられるのは、『あっ、またこれか』というようなムードになっている事を払拭していかなくてはいけないと思います。セットプレーになった時に『大分の選手も背も高いけど全然来いよ』というようなマインドセットを持たないといけないのですが、やはりここまでやられてきて、この間もセットプレーの練習でも失点しているので、『失点したからやばいぞ』という、試合に向けた修正になればよかったです。CKがピンチだというのはどこの誰でもわかるわけですからそれでも堂々とプレーしていくこと、それと1本2本のパスを繋いでいくこと、あとは今日は前線の守備と、サイドのところの役割が少しはっきりしていなくて、もしかしたら僕のWBの交代が少し早かったのかなと思います。
マインドセットと攻撃に出ていくときの最初のパスを1~2本つなぐことで刻んだ時間ができるので、それは全員で共有していきたいと思います。3失点目は疲労の中でゴールを守る意識がありラインが完全に上がらなかったということで、疲労から来るシンプルな戦術的な理由ですが、ラインは上げなければいけなかったと思います。ただ選手達は走り回りましたし、ペレイラ選手や長沢選手が入ってきて、さらに梅崎選手が入ってきてクロスの質がさらに上がって、両サイドに人数もかかってきてかなり疲弊があったと思いますから、完全に責められません。あとは映像を見ながら、あとは残り何分かを力を振り絞って戦い抜くこと、1本、2本パスをつないでみること、そして自分達の陣地を回復すること、そこにしっかり焦点を当てたいと思います。全く下を向く必要はありませんが、悔しいと思える気持ちを大事にしたいと思います。