【笑門来福2023feat.北條聡】~vol.3~「新潟は何をしなければいけないか」
2回にわたる壮大なイントロダクションを経て、北條聡さんの新春蹴球放談はいよいよ本題に突入です。ボールを保持し、攻撃的に戦うスタイルで6年ぶりのJ1に挑む我らがアルビ。そんな新潟について、北條さんが注目するデータとは?
■ボールを取り返すことができないと
――変化するJ1。いよいよ、本題に突入ですね。
「Football LABというサイトで各チームや選手のいろいろなデータを知ることができるんだけれど、その項目の一つにボール奪取というものがあるんだよね。他にもパスやクロス、ドリブル、シュート、ゴール、セーブといったさまざまな項目があるんだけれど、中でもボール奪取が面白い。去年のJ1でのボール奪取はトップがサンフレッチェで、2位がフロンターレ、3位がマリノス。つまり、J1の順位のトップ3なんだよ。
細かくどういう計算をしてポイントを出しているかは分からないけれど、当然、ボールを取る回数も計算に入ってるはずで。そうするとさ、リーグで劣勢を強いられて守備機会が多いチームの方が奪取ポイントが高くなりそうな気がするじゃない。ボール奪取は、相手がボールを持っているときしか発生しないわけだから」
――確かに。
「もしもボールを持っていない時間当たりのボール奪取をポイント化すれば、マリノスやフロンターレはべらぼうに高い数値になるはずなんだよ。ただでさえボールを持っている2チームだから」
――失っても、すぐに取り返しちゃう。
「そう。ただでさえ守備機会が少ないのに、ボール奪取ポイントが高い。これがおそらくトップレベルのフットボールにおける今の流れになっていると俺は思うんだよ。
ワールドカップは少し違ったんだけれど、チャンピオンズリーグを見ていて感じるところでさ。プレミアで好調のアーセナルやセリエで好調のナポリも、やっぱり守備の強度が高いんだよね。積極的に高い位置からボールを奪おうというサッカーをやっている。
それでマリノスも(アンジェ)ポステコグルー(現セルティック監督)が来てから走行距離やスプリント回数がずっとトップでさ。さらに2019年にマリノスに王座を持って行かれたフロンターレもハイプレスやカウンタープレスをやり始めた。それで圧倒的に勝っていたのが三笘薫(ブライトン)がいた2020年のチームでさ。
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