ニイガタフットボールプレス

【頼もう!感想戦 feat.平澤大輔】~明治安田生命J2リーグ第33節vsいわてグルージャ盛岡 vol.4~「魂のジャンピング胸トラップ」

中継映像で観戦したわれわれ2人ですら、後半早々の小島亨介選手のPKストップから伊藤涼太郎選手の先制ゴールまでの数分間のポジティブなエネルギーには圧倒されました。いよいよシーズンも佳境。スパート態勢に入るチームを、元週刊サッカーマガジン編集長の平澤大輔さんと語り尽くします!

■本当に全員が戦力

――今季のアルビは、超人的な活躍をする突出した選手が不在のまま首位争いを続ける、とてもユニークなチームです。

「本当に。全員が戦力だと言葉で言うのは簡単ですが、本当にそうなんだな、と。それがレジュメの最後に書いた『デンさんとケンさん』、トーマス選手と矢村健選手の話につながっていくんですけど。

トーマス選手に関しては、できればもっと早いタイミングで起用したかったと思うんです。それが、結果的にはシーズン終盤で登場して、デビュー戦から3試合連続フル出場でクリーンシートという、圧倒的なパフォーマンス。しかも試合ごとに、どんどん良くなっているじゃないですか。あの速さと強さと高さは、J2では無双状態だと感じます。

夏の補強で新潟は誰も獲得しませんでした。そのことに不安を覚えたサポーターの方もいらっしゃったと思います。トーマス選手の登場がある意味、夏の補強であることがよく分かりますよね。気づけば、いつの間にかセンターバックの陣容がものすごいことになっているし。それはサイドハーフにもいえることで」

――そうなんですよ。ここに来ての小見洋太選手、シマブク・カズヨシ選手の台頭はチームに大きな活力を与えてくれています。何より、昇格争いの大事なシーズン終盤戦で若い2人を先発で抜てきする松橋力蔵監督がすごい。タイミング的に、とても難しかったと思います。

「リキさんは何も、周りを驚かしてやろうと奇抜な策を取ったわけではなく、極めて合理的に若い2人を先発させたり、ボランチ2人を同時に交代させたりしているはずです。ごく当たり前のさい配で、しかもしっかり結果にもつなげています」

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