「川崎フットボールアディクト」

【#オフログ】中野嘉大のこだわり

nakano

中野嘉大はわりとのんびりしているように見える。

間が抜けているということではなくて、人の良さがにじみ出ている、とでも言おうか。話をしていても、そんな印象そのままの受け答えをしてくれる。

その中野に取材をしていて、強い口調でこだわりを見せた場面があった。

10日の練習後のこと。大久保嘉人、谷口彰悟が抜けた状態ながら左ウィングバックとしてレギュラー組でまずまずのプレーぶりを見せており、そのことについて話を聞いてみた。

中野はここしばらく、サイドバックとウィングバックとで練習をしている。そうした現状から、出るとしたらサイドバックかウィングバックなのだろうと思っていた。

「出るとしたらどこになりそうですか?」との問いかけに対し中野は「出るとしたら、前か、ウィングバック」と回答。前は競争が熾烈なこともあり「でも前の、3トップの一角は難しいでしょう」と何気なく問い返したところ間髪を入れずに「いや、前やりたいです」と強い口調で即答された。

ここ最近、ウィングバックで結果を出しているということとは無関係に、自分本来のポジションである攻撃的なポジションでの出場にこだわりを持っていた。3トップというと、FWの選手に加え、新しく田坂祐介とアルトゥール・マイアを獲得。競争は熾烈だが、そこに割って入ることを諦めていないところにプロサッカー選手としての矜持を感じた。

得意なプレーはつかみ所のないドリブル。等々力を湧かせるプレーを披露してくれる日を待ちたいと思う。

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