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<Novmenber 2018 FINAL>11月の3試合マッチレポート【無料公開】

 

 
 J2第37節でファジアーノ岡山を下して14試合ぶりの勝利を得たFC岐阜は、その試合を含めて第39節までに7ポイントを加え、J2残留に王手をかけた状態で11月を迎えた。4日の第40節以降最終節までのラスト3試合を振り返る。
 
◆“将棋ダービー”に敗れながらも残留決定/J2第40節 対モンテディオ山形(長良川、11月4日)
 

試合前、大木武監督と確認をするビクトル。15本の被シュートに耐えたが、残念ながら唯一の失点に絡んでしまった。


 勝点40で20位のFC岐阜は21位のカマタマーレ讃岐に9ポイントの差をつけ、勝つか引き分ければ自力でJ2残留が決まるという“王手”の状態でHOME岐阜メモリアルセンター長良川競技場に臨み、天皇杯での快進撃がつづくモンテディオ山形と対戦した。山形は将棋の駒の産地として有名な天童市にホームスタジアムがあり、将棋をメインテーマとしたライトノベル『りゅうおうのおしごと!』とコラボする岐阜とは“将棋ダービー”の関係にある。野月浩貴八段も見守るなか、決戦の火蓋は切って落とされた。
 カップ戦が好調である反面、リーグ戦では8試合勝ちなしという星勘定の山形は、強いプレッシャーをかける基本スタイルに忠実なサッカーで岐阜に対峙した。一方の岐阜は3試合負けなしと、攻守のバランスは回復してきたが、シーズン前半のような変幻自在の攻撃がなかなか機能しない状態。山形のプレスをいなすようなボール支配もできず、劣勢に立たされた。後半5分には好調時を思わせる左ハーフスペースと中央をタテに使ったパスワークで三島頌平→風間宏矢→山岸祐也→ライアン デ フリースとつなぎ、田中パウロ淳一へと渡す場面があったが、山形のDF栗山直樹のスライディングに阻止されフィニッシュできず。後半34分にオウンゴールで先制を許すと、そのまま0-1で敗れた。
 試合後の大木武監督はいつになく厳しい表情。「3つ負けから遠ざかって、余裕があるわけではないんですけど、少しリラックスしてやれる状態になったという気持ちでいました。でも、ゲームの内容は思い描いていたのと少しちがうものがあった、というところですね」と語り、内容の悪さを表現した。
 しかし讃岐も栃木SCに敗れたためポイント差は9のままとなり、この差を残る2試合で讃岐が全勝しても覆せないことが確定。岐阜のJ2残留が決まった。
 
◆大木武監督留任決定後の初ゲームは敵地で追いつく引き分け/J2第41節 対水戸ホーリーホック(Ksスタ、11月11日)
 

得点場面以外でも献身的に活躍したライアン デ フリース。シーズン終盤に調子を上げてきた。


 J2残留を決め、大木武監督の留任が決定した直後のゲーム。しかも前節はHOME長良川に6,056人の観衆を集めながら敗れ、内容もよくなかったとあり、捲土重来を期してAWAYケーズデンキスタジアム水戸に乗り込んだ。水戸ホーリーホックにとってはHOME最終戦。しかもクラブ史上最高順位記録更新の期待もかかり、試合後に待つセレモニーのためにも負けられない一戦となっていた。
 前半28分、ビクトルと竹田忠嗣が交錯し、もつれたところを水戸のジェフェルソン バイアーノに流し込まれて先に失点した岐阜だったが、粘り強く守る意識だけは捨てず、がまんの試合運び。結果的に守りを固めてカウンターを狙うリズムが活きるようになった岐阜は、後半15分に千載一遇の好機を得る。センターサークル付近で相手が自陣方向に戻そうとしたパスがミスになったところ、そのボールを奪ったライアン デ フリースが一気に独力で相手ゴール前まで運び、落ち着いてゴール左隅にシュート! この“ひとりショートカウンター”で同点に追いついた岐阜は逆転をめざして攻めつづけるがあと一歩及ばず引き分けに終わった。
 しかし敵地でエースストライカーが豪快に決めての劇的な同点劇に意気上がるゴール裏は、挨拶に来た大木武監督を歓迎。「来季も頼むぞ!」との声が飛び交うなか、大木武コールで帰路につくチームを送り出した。
 
◆圧倒してのドローで福岡のJ1参入プレーオフ進出を阻む/J2第42節 対アビスパ福岡(長良川、11月17日)
 

この試合にかぎらず、ゲームキャプテンを務めることが多かった阿部正紀。福岡を相手に空中戦でも活躍。


 いよいよ2018シーズンも残すところ長良川での最終節のみ。伊藤寧々さん、町音葉さん、祭nine. 、平松伴康さん、久世良輔さんといったFC岐阜ファミリーが総集結し、応援にも熱が入る。
 ビジターチームのアビスパ福岡は試合開始時点で6位。勝てば自力でJ1参入プレーオフ進出が決まるが、引き分けるか敗れると、他会場の結果次第で7位の大宮アルディージャと順位が入れ替わってしまう。
 福岡のベンチにはレオ ミネイロ、先発には吉本一謙と、元FC岐阜所属の選手が名を連ねた。古巣に帰ってきたふたりへの声援も熱い。勝たなければいけない福岡の士気は高いはずだが、蓋を開けてみると、岐阜が積極的に攻め、福岡は攻撃がつながらない印象の試合となった。
 岐阜は特に右サイドにトップのライアン デ フリースとトップ下の風間宏矢が流れてボールを保持し、チャンスをつくる場面が目立った。阿部正紀と田中パウロ淳一の右サイドも機能して岐阜が多くの時間帯で優位に立っていた。
 圧倒したと言っていい内容のゲームだったがフィニッシュが決まらず、双方無得点のまま試合終了。“格上”を相手に押し込んでの引き分けは、来季につながるだろう。一方、福岡はファジアーノ岡山を破った大宮に抜かれて7位へと転落。J1参入プレーオフへの進出を逃した。試合後は福岡の井原正巳監督が退任の意向を表明。今オフの激動を予感させる幕切れだった。
 岐阜が福岡を相手に実践した最終節の攻撃は、基本的にはサイドに開いてクロスを入れるという組み立てに終始し、チャンスのつくり方はシーズンの前半に比べてかなりシンプルに整理されたものの、ボールを奪ってからゴール前に運ぶまでの機能性はある程度回復したと言ってよかった。
 大木監督はボールを奪われてから足が止まる傾向などの隙について苦言を呈し、もっと高いレベルで守備からフィニッシュまで一連で、できるようになりたいという意味のことを言っていたが、チーム状態がよくなってきていること自体は認めていた。
「潜在的なもの(能力、力)はもちろん持っているし、そういうものが、ポイントが当たれば出てくると信じています」
 最終順位は20位。目標とするひと桁順位には到達できず、納得のいく結果ではなかった。しかしこの2シーズンの取り組み、そして10連敗の苦しみと終盤の奮闘を無駄にしないためにも、来季に向けて地道にトレーニングとチームづくりをつづけていくほかはない。
 続投が決定している大木武監督は、試合終了後のセレモニーで「私には夢があります」と、長良川のスタンドをファン、サポーターでいっぱいにしたい旨を語った。そして共同記者会見では「みなさんの力がなければ、きょうまでやってこれなかった」と声を絞り出し、ファン、サポーターに感謝の意を述べた。
 2019シーズンもピッチ内外が総力を結集しての、“全緑”の戦いはつづく。
 
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