縦に紡ぎし湘南の

【コトノハ】オフシーズン企画に寄せて、遅ればせながら

2015年1月13日、馬入で始動したチームは、およそ1時間をかけて入念にウォーミングアップを行なったのち、ゲーム形式でみっちりと汗を流した。指揮官は練習後、来る開幕に向け、スタートダッシュの大切さを説いたうえで、こう言葉を重ねた。
「最後に強いチームになっているように」

2月に行なったトルコキャンプでは、選手たちの溌剌とした姿に目を細めたものだ。
「サッカーが上手くなりたいという気持ちが、うちの選手たちはみんな強い。トレーニングに対する姿勢もすごい。その気持ちに俺が負けないようにしなければいけない」

同じく開幕前のあるときには、こんなふうに語ったこともある。
「ひとって、年を重ねても持っているものは基本的に変わらない。だから昔を知っているのは俺にとってすごく大きいことなんです。たとえば中学高校時代のプレーを見ていた直輝(山田)のように、そういう昔を知る選手たちともう一度できるのは幸せですよね」

振り返れば、これまで語られた指揮官の言の葉は、シーズンを終えた現在にも通じます。その一方で、原稿に反映できなかったものも少なくありません。そのためオフシーズン企画として、日の目を見ずにまだ眠っているそうした言葉の数々を掬いたいと考えています。前後のつながりなく断片的になるかもしれませんし、どれだけ掘り起こせるか、構成を含めて正直出たとこ勝負ですが、頭を抱えていても前に進まないので、えいやっで始めます。勇躍の今季をあらためてひもとくとともに、曺貴裁監督の考えを辿る一助になれたらと思います。

reported by 隈元大吾

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