ニイガタフットボールプレス

「小島亨介選手にたまげる」【頼もう!感想戦feat.杉園昌之】~明治安田生命J1第33節・横浜F・マリノス戦vol.2~

横浜F・マリノス戦を現地取材するスポーツライター、杉園昌之さんにあらかじめ依頼していたのは、「試合で最も面白い! と感じた選手の人物ものを」でした。杉園さんが選んだのは、小島亨介選手。納得のプレーぶり、人選となりました。

■いくらマリノスがシュートを打っても

――躍動する太田修介選手を見ていると、松橋力蔵監督のチームづくりのすごさを感じます。チームに確固としたスタイルがあり、その上で起用された選手が自分の持ち味をバンバン発揮する。だから必ずしも、“ウイングに太田選手のような特徴を持ったプレーヤーが絶対的に必要”というわけでもない、となる。

「なるほど」

――『あの選手がこのポジションに入ったら、今度はこういうプレーをしてくれるよね』という期待感が、そのときどきで変化していく。しかも柔軟に。例えば今回はメンバー外になったけれど、星雄次選手がボランチで表現するプレーは、秋山選手とまた大きくカラーが違う、といったように。

20年、この仕事をやってきて、いろいろな監督を見てきたけれど、力蔵さんのようなチームマネージメントをする指揮官は初めてかもしれない。それこそ、鹿島をリーグ3連覇に導いたオズワルド・オリヴェイラの選手のモチベーションの上げ方、チームをまとめる手腕にも驚嘆したけれど、選手からフルスペックを引き出す力蔵さんの能力は格別だな、と。

それも固定された“レギュラークラス”だけではなく、チームに属するできるだけ多くの選手たちから、だから。大げさではなく、今季の新潟は2チーム以上組める選手層がある。

だから2023年のチームから引き抜かれて最も痛いのは、選手より力蔵さんかもしれない。来季も引き続き指揮を執ってくれることに、心からホッとしています(笑)。

「僕は現在、Jリーグは浦和レッズを中心に取材しているんですけど、この間、マチェイ・スコルジャ監督と『日本では、このチームがいい』という話になったとき、フロンターレと新潟を挙げたんですよ。『この2チームは、いいサッカーをしている』と」

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