「メンデスの劇的な同点ゴールで得た勝ち点1の価値は未確定。守備の連携の課題を上位戦未勝利の今後に活かせるか…次第」【2021明治安田生命J2リーグ第24節 甲府2-2磐田 レビュー】
2021年8月9日 甲府2-2磐田(18:03K.O/JITリサイクルインク スタジアム/入場者数 5,135人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、制限付き。入場者上限5000人以下、または、収容率50%以下での試合開催)/天候 雨のち曇 弱風/気温 28.3℃/湿度 62%/全面良芝)
得点者 37’松本昌也(磐田) 48’泉澤仁(甲府) 53’大津祐樹(磐田) 90’+2メンデス(甲府)
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「我々の100%が出てなくて止む無しの(勝点1の)感じがあるが、本気で昇格を目指すチームとしては勝ち点1は物足りない」とオフ明けの8月11日に話した伊藤彰監督。磐田の大津祐樹は試合後のZOOM会見で2度「負けた」と言い間違えたが、磐田の立場になれば”負けたような気分”になる土壇場の同点劇。”どっちが強いのか?”と聞かれれば、”磐田の方が質が高い”と誤魔化して答えるけれど、100%を出せなかった甲府と決定力が足りなかった磐田という試合でもあった。
立ち上がりはコイントスに勝ってボールを選んだ磐田がセーフティ狙いなのか…事故狙いのようなロングボールを蹴り込んできたが、前期の対戦のような一発レッド的な事故は起こらず。無事故の甲府は6分に鳥海芳樹がミドルシュートを打って序盤の主導権を取った。10分には関口正大が浮き球で鳥海に合わせていて、鳥海にいいボールが入った序盤。この時間帯にもっとアグレッシブに仕掛けてもよかったけれど、鳥海はいいことをやろうという感じで泥臭さは足りなかった。スタメンを勝ち取って、試合も勝っていく中で自信や経験値などいろいろなモノを得る中で泥臭さを失う壁なのかと勝手に考えたが、そうやって波を越えて進化していくもの。
17分と23分に磐田の鋭さを見せつけられたが、17分は河田晃兵が手に当ててルキアンのシュートを防ぎ、24分はルキアンの決定機手前という場面。メンデスは前期の対戦でルキアンに対して強烈な印象を持っていたのか、ルキアンが凄いのか…ルキアンに気を取られ過ぎてチームとしての守備では連携・連動の約束事をやり切れてなかった。37分の失点はスローインからメンデスを背負うルキアンが入れたクロスをファーで関口のマークを外した松本昌也に決められてしまう。呆気ない感じでもあったけれど、10分以降はずっとパスワークでボディブローを打たれていたので力技で決められたといってもいい。
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