山梨フットボール

「これがアキラ・ヴァンフォーレ3年目の戦い方。ルーキー鳥海芳樹がアウトに掛けたキックで1G1Aの活躍」【2021明治安田生命J2リーグ第13節 甲府2-0東京V レビュー】


2021年5月9日 甲府2-0東京V(14:03K.O/JITリサイクルインク スタジアム/入場者数 4,053人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、制限付き。入場者上限5000人以下、または、収容率50%以下での試合開催)/天候 曇のち晴 弱風/気温 25.6℃/湿度 30%)

得点者 47’三平和司(甲府) 59’鳥海芳樹(甲府)
△◯◯◯●●△△○●◯△◯

や~嬉しい。
東京V戦の前日練習終わりの円陣で伊藤彰監督は5月30日から始まる第16節・京都(3位)、第17節・新潟(1位)、第18節・磐田(4位)との上位3連戦前の3試合(H東京V、H秋田、A水戸)を踏まえて、「3連勝するぞ」と話した。まずはその一つ目の東京Vには2-0で素晴らしい勝利。第12節終了時点で6位・甲府よりも上位にいた5クラブのうち、京都を除く新潟、琉球、磐田、町田が引き分けて4クラブとの勝ち点差を2ポイント縮め順位を5位に上げた。これで2位・琉球との勝ち点差がようやく一桁の8ポイント、1位・新潟とは依然二桁の11ポイント。ただ、第14節からは新潟が町田(6位)、京都、琉球(2位)、甲府と上位対戦が続き第21節の磐田戦まで上位対戦全てを残していて、甲府も第16節からそれが始まる。後期の昇格戦線の趨勢を決める前期の終盤戦で浮上するきっかけとして、東京V戦はポジティブな要素が多い勝利になったし、この戦い方、運動量、迫力を基準にできる。

京Vはジャイルトン・パライバが「コンディションの問題」(永井秀樹監督)という理由でメンバーから外れていたが、ウィリアン・リラ、パウロ・バイヤ同様にコロナ禍で合流が遅れていた期待の選手(4月24日合流、前節は1アシスト)だけに甲府にとってはラッキーだとメンバー表を見て思った試合前。山田陸のキックオフで始まった前半は、”前線の選手がよく走っている”ということと、新井涼平がDFラインの上げ下げを細かくやってコントロールしていることを最初に感じた。9分には前線のプレスでDFラインからビルドアップする東京Vを追い込みボールを奪い、荒木翔から長谷川元希に渡って決定機。ワンタッチで打てばよかったと思う、ツータッチ目のシュートは梶川諒太のスライディングブロックに止められてしまう。長谷川が出始めの頃なら我武者羅にワンタッチで打っていたのではないかと思った。しっかり狙って打ちたいという欲が出る頃なのかもしれないが後半には鳥海芳樹のプレーに大きな刺激を受けることになる。

DFラインは新井涼平の細かいラインコントロールで安定。局面や判断でも新井に安定感が出てきたことで、チームとしても安定してきた。

(残り 3228文字/全文: 4391文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ