【2019年シーズンに向けて】森島司/広島で闘う男の意地と決意
ついに、ついに、この男の時代がやってくる。
そんな強い予感が、タイキャンプでの森島司に滲んでいる。
3日目の8対8(GK含む)のトレーニングでは遠い距離からのシュートを打ち、DFに当たりながらもゴールにねじ込んだ。4日目の11対11では、まるで青山敏弘のような一発のロングパスでベリーシャの飛び出しを引き出して決定機を構築。渡大生のサイドチェンジのパスを受けてドリブルで運び、野津田岳人への絶妙なパスを通して、ドウグラス・ヴィエイラのゴールを生み出すきっかけをつくった。そしてその直後、今度は自ら強烈なシュートを放つ。大迫敬介の信じがたいセーブに得点を記録することはできなかったとはいえ、森島司の「怖さ」を印象づけた。
「あんまりボールに触れたというイメージはないけれど、触った時は自分の感覚でプレーできたと思います」
森島というサッカー少年はいつも、本音と建前の間をフラリ、フラリと漂っている。何が本当の想いなのか、何が強がりなのか、謙遜なのか、外側には見えない。いつも見せる少年の笑顔の向こう側に、何が存在しているのか。見えづらいところかある。
ただ、この時の言葉は本音だろう。確かに、彼と同じようにシャドーとボランチでプレーした野津田岳人と比較すれば、ボールのタッチ数も少ないし、運動量もまだまだだ。だが、ビッグチャンスを構築した回数は少なくない。いや、まだ身体のキレが戻っていなくて新しいフォーメーションもまだまだ消化しきれていないチームにあって、「何かを起こす」プレーが最も多かったのは、森島司ではなかったか。その自信も手応えもあるからこそ、「今回は自分のプレーができた」という実感を得られたのだ。
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