森崎和幸物語 第13章
人生は、らせん状に流れていく渦巻きのような形状をしていると考える時がある。巡り巡る流れの中で、出会いも別れも、そして幸運も不運も飲み込んでいく。それが目に見えない渦巻きの中でかみ砕かれていき、1つの流れを為していく。厳しい出来事のゴツゴツとした岩のようなエッジも、時間と共に滑らかになってくる。そして流れの中に溶け始めた岩が栄養素となり、人生を豊かにしていく。そう考えるか、そうではないのか。そこが、分水嶺だ。
カズは3度にわたって大きな病と闘った。それはいずれも、選手生命に大きく関わり、引退してもおかしくない状況。だが、カズはその度に立ち上がってきた。これはスポ根マンガではない。逆境にあえばあうほど「戦闘力」が増幅するドラゴンボールのサイヤ人でもない。普通の人間の生き様である。
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