森崎和幸物語 第5章
降格が決まった後の天皇杯は、広島にとっては命運をかけた戦いであった。特に入れ替え戦翌週の対磐田戦、2万人から3000人と観客数が激減した広島ビッグアーチ(現エディオンスタジアム広島)での戦いは、大きな意味を持っていた。
もし、ここでふがいない戦いで敗れてしまえば、サポーターの「ペトロヴィッチ解任」を望む声はさらにヒートアップし、混乱は必定。実際、インターネットでは降格させた監督の続投を決めたフロント、特に久保允誉社長(現会長)への批判は、言葉を極めて苛烈に響いた。「ミシャを解任するのなら、僕は(移籍を含めて)考えないといけない」と過激な言葉でペトロヴィッチ擁護を展開したカズへの誹謗も、決して少なくはなかった。当時、サンフレッチェのクラブ内を除いて、ペトロヴィッチ続投を支持する声は、ほぼ皆無だったのだ。
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