縦に紡ぎし湘南の

【湘南vsBTOP北海道】プレビュー:大切な「次」

■天皇杯JFA第103回全日本サッカー選手権大会2回戦
6月7日(水)湘南vsBTOP北海道(19:00KICK OFF/レモンS)
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開幕から続いている失点はこの日も止まらなかった。前節の新潟戦、ベルマーレは間を使われ中央突破を許し、セットプレーではマークを巧みに外された。わずかな、しかし見過ごせない綻びを突かれ、2失点を喫した。

反面、連敗を止めた事実をはじめ、リーグ戦3試合ぶりの得点や同9試合ぶりの先制点、一度は逆転されながら追いついた展開を含めて、ポジティブな要素が随所に見止められたことも事実だ。負傷離脱していた大橋祐紀の復帰も喜ばしい。

「連敗を止めたことは前向きに捉えていい」一戦を終え、石原広教は語っている。
「そのなかでも課題はつねに出続けるから、しっかり智さん(山口監督)と一緒にみんなで話し合いながら、前を向いて次の試合に向けてやっていければと思います」

大切な「次」、天皇杯2回戦は初出場のBTOP北海道を迎える。最短最速のJ1昇格を目標に掲げ、北海道サッカーリーグを戦っている彼らは、前期開幕戦で日本通運FCに9-0の勝利を収めると、続く旭蹴会戦も9-0、6月4日の札大GP戦は9-1といずれも圧勝し、現在リーグ首位を快走している。直近の札大GP戦について、「前半は今シーズンでいちばん良い内容だった」と磯部和彦監督が振り返っている通り、手応えを携えてレモンガススタジアム平塚に臨む模様だ。

一方、天皇杯優勝経験を持つベルマーレだが、近年は勝ち上がれていない。昨年は2回戦で栃木県代表のヴェルフェ矢板と対戦し3-0で勝利するも、3回戦で磐田に0-1で敗れ、大会を後にした。一昨年はJFLのF.C.大阪やJ3の八戸に辛勝しながら4回戦まで勝ち進むも、G大阪に1-4の敗北を喫している。さらにコロナ禍で不参加の2020年を挟み、2019年はJFLのヴィアティン三重に0-4で敗れ、2回戦で大会を終えた。

かように難しさを孕む天皇杯にあって、ピッチに立つメンバーにはいっそうの奮起が望まれる。相手の情報も少ないなかで、日頃から培っている、相手を見てプレーすることもより求められよう。なにより、新潟戦の勝点1を繋げ、且つリーグ戦の反攻を促す起爆剤となるような戦いに期待したい。

reported by 隈元大吾

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