【感想戦スペシャル 2022シーズンもまもなく折り返しですね feat.北條聡】~vol.5~「サッカーにおける初期衝動と、至恩選手の心の叫び」
4月初めのメールに『松橋アルビは論点がたくさんあって面白い』と記してあったからには、話をうかがわないわけにはいきません。まもなくシーズンも折り返しというタイミングで、北條聡さんと『2022年ここまでのアルビ』を語り尽くします! 感想戦スペシャル、8回連載でお届けします。
■松橋アルビが近づいているのは?
――今シーズンのアルビを見ていて面白いなあと感じるのが、松橋力蔵監督の下、より攻撃的なサッカーを追及するチームの攻めがどんどん多彩に、豊かになっていくのは分かるんですけど、守備も引き締まっていっているところなんですね。変に前掛かりになりすぎることなく、もちろん後ろに重すぎることもなく、攻守両面で機能しているところがすばらしいと思います。
「簡単にいうと、距離感になると思うんだよね。今、新潟は攻撃のときに狭い距離でどんどんボールを動かせるじゃない。すると失っても狭い状態のまま、すぐプレスに行ける。これほど手っ取り早く、効果的な守備はないからね。
ただし狭いところでサッカーをやろうとすると、攻撃側のハードルは高くなる。だから、ボールを動かそうにも、選手同士がある程度の距離を取ってプレーする必要があるチームも出てくる。
よく『守備は狭く、攻撃は広く』というけれど、攻撃で広がると、ボールを失ったときに広いスペースを相手に与えることにもつながる。そこを使われちゃうんだよ。
だから攻撃もできるだけ選手が近寄って、狭いスペースでやりましょう、という考え方が出てくる。特に真ん中、センターラインでね。ペップのチームに顕著なんだけれど。そうすればボールを取られても、すぐ囲い込めますよね、となる。もともとはクライフの理屈だと思うんだけれど。
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