「選手が変わらなければチームは変わらない」。前田遼一の言葉が象徴する心機一転、北野誠監督のもと逆転残留を誓う【新体制レポート第2報】
アディショナルタイムで喫した大宮アルディージャ戦の失点からすべてが動き、6月18日火曜日には、大木武前監督から北野誠監督への交替を多くの人が知るところとなった。キャプテンの阿部正紀は「監督交替の報せを聞き、そうさせたことにすごく責任を感じました。大宮戦に負けなければ、最後のあの1点を獲られなければと、すごく後悔しています」と言い、大木体制最後の敗戦を悔やんだ。
北野監督が合流する前に実施された最後のミーティングでは、大木前監督から選手たちに対し、いつもと変わらぬ様子でお詫びと励ましの言葉をかけられたという。あえて気丈に振る舞っていたのかもしれない。
◆大木武前監督との別れ
永島悠史がこのときの様子を教えてくれた。
「『結果を残せず申し訳なかった』と、大木さんは言っていました。『次の試合はすぐに来る。なかなか結果を出せませんでしたけど、気持ちを切り換えて新たな監督のもとでがんばってください』という感じでした。でも、自分たちにも責任はある。申し訳ない気持ちは選手にも監督にも、双方にあると思います」
山岸祐也は「胸が痛い」と、そのときに生じた痛切さを語った。
「大木さんはいつもの感じで振る舞っていました。そしていつも言っているように、『勝っても負けても次だ』と。『今回こういうことがあったけれども、もう次の試合があるから、それに向かって一致団結してがんばってほしい』と言われました。大木さんにはすごく感謝しています。退任と聞いたとき、勝っていなかったし、胸が痛くなったというか──それが率直な感想です。まあ、悔しい。でも、一番悔しいのは大木さんだと思う。監督はピッチに立てない。立てるのは自分たちだったし。それで勝ち負けがあるのがプロの世界で、その責任をとったのが大木さん。原因は大木さんだけでなく、ぼくらにもあると思う。でも大木さんも言っていたように、
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