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【日々、紫熊倶楽部】かしわ天の話。

柏好文がゴールすると販売される「かしわ天」は、どんなに早くスタジアムに来ても、食べるのはやめておこうと思っていた。

正直、すごく食べたい。しかし、数量限定であり、サポーターの方々が楽しみにしているメニュー。僕のような立場の人間が食べるのは、憚れる。ぜひ、サポーターのみなさんに楽しんでほしいと、列に並ぶのも遠慮していた。

C大阪戦、恒例のファンクラブサロンでのプレビューセミナーが終わり、片付けようとしていた。すると、いつも前の方の席で、真剣な表情で話を聞いて下さっている女性のサポーターがビニール袋を差し出してくれた。

「以前、かしわ天を食べていないと書かれていたので。奥様とどうぞ」

なんと、差し入れて下さったのだ。

ありがたい。本当に嬉しかった。頂いたのであれば、食べない理由はない。

「本当に、ありがとうございます!」

丁重にお礼を言って、カメラマン室に戻る。そこには、暑さのせいか、気だるそうに座っていたカメラマン。

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