FOOTBALL TODAY KANAZAWA

クラ選2日目は攻め込みながら大分U-18に大敗。グループステージ敗退決定【無料記事】

クラ選2日目。金沢U-18は大分U-18に0−4で敗れ、グループステージ敗退が決まった。

 

このクラブのクラ選の試合をすべて見ているわけではないが、この大分戦は見てきたなかでは最も主導権を握り、勝つ可能性を感じさせるゲームだった。しかし結果は大敗。決めきる、守りきる部分での差が感じられた一戦だった。

 

金沢U-18布陣

試合開始直後、中川豪が馬力のある抜け出しで大分ゴールに迫ると、その後はチャンスの連続だった。

 

5分、左からのクロスに中川が飛び込むと、その2分後には逆サイドを崩して最後は山下莉人のミドルシュート。直後には伊勢野華立の突破から中川がフリーでシュート、12分には山下が奪ったところから平川稜のシュートなど、いつゴールが生まれてもおかしくない状況を立て続けに生み出した。

 

そのチャンスも偶然生まれたわけではなく、ボールを奪い、ボールを動かし、セカンドボールを拾い、さらにあいたところを狙いながらゴールに迫るなど、内容も素晴らしかった。

 

「動かすところ、ゴール前にいくところというのはできていたと思う」「相手はどこが嫌なのか、(相手の)ゴール前のどこが危険なのかを感じ取ることをトレーニングのなかからやっている。みんなが繋がりながらそういうところは見られたのかなと思う」。齋藤将基監督もプロセスには一定の評価を与える。しかし「やっぱり最後のところ。シュートもそうだし、パスもそう。その前の前のパスもそう」と課題も多かった様子。

 

初戦もそうだったが、この試合でも流れがきていた時間帯に失点する。飲水タイムが明けた直後の22分、またもサイドアタックからコーナーキックを奪うが、そのカウンターから失点。前半、大分に打たれたシュートは1本のみだったが、それをゴールに結び付けられてしまうなど、勝負強さとしたたかさを見せつけられる格好となった。

 

それでも、その後も金沢は攻める。24分には右からのクロスに柳村龍慎がシュート。33分、35分、アディショナルタイムにも大きなチャンスをつくり続けて後半へ。その後半の立ち上がりもいい形で入ったが、44分にまたも大分にワンチャンスを決められてしまう。この1点のダメージが大きかったのか、その後は攻撃でいいところが少なくなっていった。終了間際には村田健人がミドルシュートを突き刺したが、オフサイドということでノーゴールの判定。チャンスは数多くあったが、結局得点に結び付けることはできなかった。

 

一発の怖さ、勝負の厳しさに直面することとなった金沢の選手たち。齋藤監督も「昨日もそうだったけど、上のチームは勝負所を知っている選手が多い。そういうところでちゃんと力まずにパワーを使える」と、決めるべきところ決める、守るべきところで守ることの重要性をあらためて強調した。

 

明日の休息日を挟んで、明後日はグループ最終節となる千葉U-18戦。相手は得点を重ねて勝利すればグループ突破の可能性があるだけに全力で臨んでくるだろう。逆に決勝トーナメント進出はなくなった金沢だが、3戦目を戦うことすらできなかった昨年を思い起こせば、全国の舞台で最後まで真剣勝負ができるのは幸せなこと。そしてクラブ初の1勝という新たな歴史の扉を開く目標は、まだ残っている。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ